落語家の三遊亭円楽さん 肺がんで死去 72歳

(2022年9月30日21:00)

落語家の三遊亭円楽さん 肺がんで死去 72歳
三遊亭円楽さん(公式サイトから)

「笑点」(日本テレビ系)の大喜利メンバーとして人気があった落語家の6代目三遊亭円楽さんが30日、肺がんのため死去した。72歳。所属事務所が公式サイトで発表した。

円楽さんが所属する事務所「オフィスまめかな」のサイトでは「弊社所属の落語家・三遊亭円楽が、9月30日に肺がんのため死去いたしました。ここに謹んでご報告申し上げます」と報告した。
「8月下旬の入院以降、肺炎は軽快し、肺がんの治療を再開した矢先のことでした。遺族、関係者一同、大変急なことで、今はまだ悲しみに向き合うこともできず、対応に追われております。葬儀は近親者のみで行わせていただき、後日、お別れの会を催す予定でございます。関係者のみなさまへは改めてご案内申し上げます」としている。

円楽さんは2018年に初期の肺がんが見つかり手術を受けた。2022年1月に脳梗塞を発症したが、5月に退院しリハビリを続けて8月12日に国立演芸場で高座復帰を果たし、古典落語の「猫の目」を演じ、「みっともなくても死ぬまでやります」と語り満員の観客から拍手を浴びたが、8月下旬に入院していた。

2016 年には写真師「フライデー」に40代女性と錦糸町のラブホテルデートを撮られたが不倫を認めて「円楽改め老いらくと呼んでほしい」などと笑わせ落語家ならではの対応ぶりが話題になった。

■三遊亭円楽

三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく)(本名・會泰通=あい・やすみち)
1959年2月8日生まれ。東京・墨田区出身。青山学院大学在学中、師匠・五代目三遊亭圓楽の目に留まり、落語の世界に誘われて入門。前座修行をしながら同大学を卒業。入門時から将来を嘱望され1977年には、27歳で「笑点」の大喜利レギュラーメンバーに抜擢された。精力的に独演会を行う傍ら、数多くのテレビ・ラジオに出演し活躍。1981年に真打に昇進。2010年3月に6代目円楽を襲名した。40年以上のキャリアを持つゲートボールでは、一門若手とチームを結成し、日本全国で円楽ゲートボール大会を開催し、好評を博した。江戸落語と上方落語の距離を縮め、また協会や一門という派閥を超えた落語家の交流を目指し、2007年から、福岡市にて「博多天神落語まつり」のプロデュースを手がけた。