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中村玉緒さん死去 86歳 映画・ドラマ・バラエティ―番組で活躍
(2026年6月13日11:30)

映画やドラマ、バラエティー番組などで活躍した俳優でタレントの中村玉緒(本名=奥村玉緒=おくむら・たまお)さんが9日、肺炎のため亡くなった。86歳だった。通夜は16日、葬儀は17日、東京・品川区の桐ケ谷斎場で執り行われる。喪主は長女の奥村真粧美(まさみ)さん。
1939年7月12日、京都市生まれ。父は二代目中村鴈治郎、兄は四代目坂田藤十郎と歌舞伎の名門一家に育った。京都女子中学2年の53年、松竹「景子と雪江」で銀幕デビュー。翌年に大映と専属契約を結び、長谷川一夫主演「銭形平次捕物帖・幽霊大名」で大映初出演。市川崑監督の「炎上」(58)などで京都市民映画祭助演女優賞を受賞。さらに市川監督の「ぼんち」(60)、市川雷蔵主演の「大菩薩峠・竜神の巻」(60)でブルーリボン賞助演女優賞を受賞。「越前竹人形」(63)で、若尾文子演じるヒロイン玉枝の女友達の遊女役で毎日映画コンクール女優助演賞を受賞するなど女優としての地位を確立し、数多くの映画で活躍した。
65年、フリーとなり、テレビ、舞台にも出演。NHK大河ドラマ「三姉妹」(67)、「天と地と」(69)、「新・平家物語」(72)や、藤田まこととの夫婦コンビで人気を呼んだフジテレビ系「夫婦旅日記 さらば浪人」(76)や、TBS系「弁護士かあさん」(80)などドラマにも数多く出演した。
また、明石家さんま司会の「さんまのスーパーからくりTV」でさんまとの軽妙な掛け合いで人気を呼び、「マロニー」のCMでお茶の間にも親しまれた。
■勝新太郎さんとおしどり夫婦

55年、勝新太郎主演の「かんかん虫は唄う」で初共演し、勝さん主演の「悪名」(61)、夫婦役で出演した「源太郎舟」(60)、「不知火検校」(60)などで共演。61年に婚約し、62年、大映永田雅一社長(当時)の媒酌で結婚した。当時勝さんは市川雷蔵と並ぶ大映の「二枚看板」で、映画界のトップスターと新進女優の結婚として大きな話題を呼んだ。芸能界きってのおしどり夫婦として知られる。
勝さんといえば、67年に設立した勝プロが81年に12億円の負債を抱えて倒産、78年、マネージャーがアヘン所持で逮捕され、一時アヘンを預かったとして書類送検(起訴猶予)された事件、90年にはハワイホノルル空港到着時に下着に大麻・コカインを隠して逮捕、記者会見で「もうパンツははかない」などの迷セリフで騒がせ、97年の下咽頭がん発病会見では「もうタバコは吸わない」と言いながらタバコを吸って見せたり、型破りな勝さんの言動や事件に玉緒さんがマスコミの対応に追われることも多かったが、気丈に対応し、勝さんが97年に65歳で亡くなるまで支え続けた。
近年の玉緒さんのインスタグラムにこんなコメントがあった。「最近は、主人に関する取材の話しをよういただいてありがたい事やと思うてます。時代に関係なく求められるすごい人です。」勝新太郎を俳優として敬愛し、夫婦としても夫を愛し苦楽を共にした、映画を地でいくような波乱と愛に彩られた俳優人生だった。