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ハリウッド特急便
ジョニー・デップ、アンバー・ハードとの法廷闘争で有名弁護士を雇う
(2022年2月14日12:20)
ジョニー・デップ(58)が、元妻アンバー・ハード(35)との米国での法廷闘争で、有名な弁護士キャスリーン・ゼルナー氏を新たに雇ったことがわかった。米メディアが報じた。
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、デップとハードとの壮絶な法廷闘争に、著名な弁護士であり、冤罪を覆す弁護活動で有名なキャスリーン・ゼルナー氏がデップの弁護団に加わった。
デップを「妻虐待者」と報じた英紙「サン」を名誉棄損でロンドンの裁判所に訴えたデップはハードと法廷で暴露合戦をした挙句、ハードに対する暴行の記述を「おおむね事実」と認定されて2020年11月に敗訴。昨年3月に控訴も棄却されて敗訴が確定した。
デップはさらに、2019 年にハードがワシントン・ポストで発表した寄稿文で、デップの名前は出さなかったが、DVの被害者でありそのことを公表したことで脅迫を受けて命の危険を感じるなどの被害にあったなどと告発した。デップはこの寄稿文の内容からデップと特定され名誉棄損として5000万ドル(約58億円)の巨額賠償金を請求して米バージニア州の裁判所に訴えた。そしてロンドンでの敗訴のリベンジをもくろむデップが新たに冤罪事件の権威の敏腕弁護士を雇った格好だ。
ゼルナーは、「私は過去30数年間、不当に訴えられた人たちを弁護してきました。そのリストにジョニー・デップが加わり、この考えを共有し、彼のために効果的に弁護してきたドリームチームに加わることを歓迎します」と同紙にコメントした。
デップは、ハードが2016年に離婚を申請したときに、デップから暴行を受けたとしてあざができた顔写真を裁判所に提出していたが、デップは写真を加工したと主張。ハードは、写真は本物であると主張しておりこの点も争点となりそうだ。
ゼルナーが代理人を務めた著名なクライアントには、Netflixのドキュメンタリー・シリーズ「Making a Murderer」(2015年~2018年)の題材となったスティーブン・エイブリーが含まれる。エイブリーは性的暴行と殺人未遂で32年の刑期のうち18年を刑務所で過ごした後、DNA鑑定で無罪が確定し2003年に釈放されたがその2年後に別の殺人罪で起訴され終身刑となった。エイブリーとゼルナーは、その有罪判決も覆すために今も活動しているという。
ゼルナーは、娘のライリーちゃん殺害の冤罪で訴追されたケビン・フォックスの弁護も担当し、彼女がより高度な技術を持つ民間の研究所に送ったDNA証拠によって無罪を勝ち取った。彼女はまた、2007年にフォックスの市民権侵害を理由に1550万ドルの評決を勝ち取っている。彼女は2007年にフォックスの市民権侵害を理由に1550万ドル(約17億8000万円)の賠償金を勝ち取っている。
はたしてゼルナー弁護士はデップの”冤罪”を証明できるのか、”デップVSハード“の法廷バトル第2ラウンドの成り行きが注目される。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で2016年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラから醜い男にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せてDVを告発したら報復されたとしてそうした社会構造を変える必要があるなどと訴えて、その後デップが「妻虐待夫」と報じた英紙「サン」とワシントン・ポストのハードの手記を名誉棄損で提訴した。
ハードが寄稿したワシントン・ポストの手記に対して、名誉棄損でハードに5000万ドル(約54億5000万円)の損害賠償を請求して米バージニア州の裁判所に提訴した裁判は2022年4月まで延期された。これに対してハードは、デップはハードの人生を破滅させるために偽のアカウントを使って「中傷キャンペーン」を行ったとして、1億ドル(約109億円)の損害賠償を請求する”倍返し“の反訴を起こした。デップVSハードの”法廷バトル“は今年も続く。