ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ、1989年の暴力的レイプで訴えられる

(2023年11月23日11:30)

ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ、1989年の暴力的レイプで訴えられる
アクセル・ローズ㊧と「ペントハウス」のモデル時代のシーラ・ケネディさん

米ロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズのフロントマン、アクセル・ローズ(61)が、ロック全盛期にモデルの女性を暴力的にレイプしたとして訴えられた。米メディアが報じた。 ニューヨーク州最高裁判所に22日(現地時間)、提出された訴状によると、現在61歳のシーラ・ケネディさんは1989年2月、マンハッタンのホテルの一室でローズから暴力的に襲いかかられて、アナルレイプされたと主張している。米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)が報じた。

訴状によると、米誌「ペントハウス」の "ペット・オブ・ザ・イヤー "に選ばれたケネディさんは、ガンズ・アンド・ローゼズのファンの友人からクラブに招待され、クラブでローズにあった後、セントラル・パーク・ウエストにあるローズのホテルの部屋に招待されたという。

ローズは、ホテルの部屋で当時MTVの司会者だったリキ・ラハトマンを含むゲストにコカイン、シャンパン、そのほかの酒をふるまったという。そうしたなか、2人はキスを交わし、ケネディさんは「お互いに魅力的だと感じ続けるなら、(ローズと)寝ることに前向きだった」という。

しかし、ほかのゲストが帰り、ローズとラハトマン、ケネディさん、もう一人のモデルの女性の4人だけになると、事態は暗転したという。4人全員がベッドに入り、ローズはもう一人のモデルと「攻撃的な方法」でセックスを始めたといい、その女性にとっては「苦痛に見える」ものだったという。「この出会いはすぐに不快なだけでなく、不穏なものになった」。

グループセックスを望まなかったケネディさんは、ラハトマンと部屋を出たが、ローズがもう一人のモデルを「売春婦」と呼ぶ声と、ガラスが砕ける音が聞こえたという。激怒したローズは、ケネディさんがラハトマンの部屋にいるのを見つけると、彼女を床にたたきつけ、髪をつかんで自分の部屋に引きずり込み、ケネディさんの両手をパンティストッキングで後ろ手に縛り、同意なしに彼女の肛門をレイプしたという。

ケネディさんは、ローズが「自分の性的快楽のためだけに使われる所有物のように扱った」といい、「生涯にわたる感情的、肉体的、心理的、経済的な影響 が残った」と主張している。

ローズの代理人弁護士は「この事件はなかったことです。注目すべきは、これらの架空の請求が、ニューヨーク州の申請期限が切れる前日に提出されたことです。通りすがりに撮られたファンの写真の可能性は否定しないが、ローズ氏は原告と会ったことも話したこともないし、今日までこの架空の申し立てについて聞いたこともない」と疑惑を全面否定。「ローズ氏は、この訴訟が自分に有利に解決されると確信しています」と述べた。

ケネディさんは「ペントハウス」の表紙を4度飾り、リアリティ番組「ビッグ・ブラザー」の第9シーズンに出演した。2016年の回顧録「No One's Pet」では、「ペントハウス」の創業者ボブ・グッチョーネ氏との10年にわたる恋愛関係をつづっていた。

ケネディさんの代理人であるマカリスター・オリバリウス法律事務所のアン・オリバリウス執行委員長は、「私たちは、シーラ・ケネディがこの訴訟を起こすという決断が、音楽業界にとって重要な転機になることを期待しています。彼女の証言は、残念ながら、何十年もの間、平然と存在することが許されてきた暴力と性的不品行の文化の典型的な例です」と指摘した。

ケネディさんの訴えは、ニューヨーク州のアダルト・サバイバー法(ASA)の期限が23日深夜に切れる直前に起こされた。この法律により、性的虐待を受けたとされる者は、時効が成立した後でも訴訟を起こすことができるようになっていた。