アレック・ボールドウィン、映画「ラスト」裁判の資料保全を請求 当局を提訴か

(2024年7月19日11:30)

アレック・ボールドウィンの「ラスト」誤射事件裁判 判事が過失致死罪の訴追をを却下
アレック・ボールドウィン(Instagram/@alecbaldwininsta)

映画「ラスト」誤射死傷事件の過失致死罪が訴追棄却となったアレック・ボールドウィンが、裁判資料の保全を請求したことが分かった。検察と警察を提訴するのではないかと取りざたされている。

米TMZが入手した新たな法的文書によると、ボールドウィンの弁護士はサンタフェの保安官アダン・メンドーサと特別検察官カリ・モリッシーに対して、裁判に関連するすべての関連情報を保存するよう請求したという。

今週出された2通の保存通知で、ボールドウィンの弁護団は検察官と保安官に対し、ハリーナ・ハッチンスさんの射殺事件に関連する捜査と起訴に関連するあらゆる電子メール、テキストメッセージ、ハードディスク、文書、記録、資料を保持するよう伝えた。

ボールドウィンが過失致死罪ン問われた裁判は12日(現地時間)、ボールドウィンが弁護の準備をするのを邪魔する証拠を法執行機関が隠したと判事が判断し、訴追が棄却された。アレックの弁護士であるアレックス・スピロ氏は、当局が映画撮影現場での実弾の証拠を意図的に隠したと主張し、判事は検察側の訴追を棄却したため、再び審理することはできない。

現在、ボールドウィンの弁護団は、保安官、地方検事、検察官の間で交わされた「ラスト」銃撃事件に関するすべてのやりとり、ボールドウィンに関連する文書、通信、情報などの保全を要求している。ボールドウィンは先週、自由の身となって法廷から出てきた。そして今、法的な復讐をしようとしているようだという。ただ、ボールドウィンが特別検察官を相手取って訴訟を起こすには苦しい登り坂がある、と同サイトは指摘した。

■映画「ラスト」誤射事件

事件は2021年10月21日(現地時間)、米ニューメキシコ州のロケ地で西部劇「ラスト」のリハーサル中に起きた。教会のセットでボールドウィンが小道具の銃を発砲し、実弾が発射され撮影監督のハリナ・ハッチンズさん(当時42)の胸に当たり死亡、彼女を体を貫通した銃弾が近くにいたジョエル・ソウザ監督(48)の肩に当たり負傷した。

昨年12月、ボールドウィンは米ABCニュースのインタビューで「引き金は引いていない」「銃に実弾が入っていたとは知らなかった」などと語った。ハッチンズさんの死は事故であり、自分に責任はないと主張。スタッフは銃に実弾が入っておらず、適切に空砲が装填されていることを確認するべきだったとしている。また、引き金は引いてなく、拳銃の撃鉄を戻した後、銃が勝手に暴発したなどと主張していた。
現地の検察当局は2023年3月に過失致死罪で訴追したが同年4月に訴追を取り下げていた。小道具の武器担当だったハンナ・グティエレス=リードが過失致死罪で訴追されており、ボールドウィンは映画のエグゼクティブプロデューサーだが、日々の決定を下す立場になかったことで検察が訴追を断念したのではないかと報じられた。
7月13日(現地事件)、判事は検察が一部の証拠を隠したとしてボールドウィンに対する過失致死罪の訴追を棄却した。

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