ショーン・コムズの性的虐待事件、新たに9歳児を含む120人以上が被害を訴える

(2024年10月3日11:00)

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ショーン・コムズ(Instagram/@diddy)

ラッパーで米音楽業界の大物プロデューサーのショーン・コムズ(54)が、新たに120人以上の被害者が薬物使用と性的虐待を受けたとして訴訟を起こすことが明らかになり、コムズの性的虐待事件がさらに波紋を広げている。

米Radar.Onlineによると、被害者の代理人トニー・バズビー氏が1日(現地時間)、テキサス州ヒューストンで記者会見して明らかにした。ほとんどの訴訟はニューヨークとロサンゼルスで、今後30日以内に個別に訴訟を起こす予定だという。
バズビーの法律事務所は、プロデューサーを性的暴行で訴えたと名乗り出た被害者とされる50人の代理人を務めている。同弁護士は、「虐待が起こったとき、多くは未成年だった」と指摘し、被害を訴えた人々を「勇敢」と称え、「エンターテインメント業界最大の秘密、実は公然の秘密が、ついに世間に明らかにされた」と述べた。
バズビー氏のチームには3285人以上がコムズによる被害を訴え、審査の結果、そのうちの120人が民事訴訟を起こすことになったという。被害者たちはFBIの捜査に関しても話をする予定で、何人かはすでに話をしたという。彼らは事件が1991年から2024年の間に起こったと主張。「この業界に入りたいと思っている多くの若者が、スターになるという約束や、ショーン・コムズにテープを聴いてもらうという約束で、このような行為を強要された」としている。

被害者の55%以上が警察や病院に被害届を提出。治療を受けた数人の体内には麻酔薬やケタミンなどの薬物が検出されたという。

コムズの弁護士は、米サイトTMZの取材に、「無謀なメディア・サーカスと化している中で、彼はすべての根拠のない申し立てに対処することはできません」としながらも、「とはいえ、コムズ氏は、未成年者を含む誰かを性的虐待したといういかなる主張も、虚偽であり中傷であるとして、断固として否定します」とコメントした。

コムズ被告は9月16日(現地時間)、複数の女性に性的虐待を加えたとして性的人身売買の罪などで逮捕され、起訴された。コムズは5000万ドル(約71億円)の保釈金を提案したが却下され、公判開始まで拘置所に収容される。検察は、コムズが性的人身売買と薬物を使った乱交パーティーに女性を強制的に参加させ、その模様を録画して口外しないよう脅迫したとしている。コムズのロサンゼルスとマイアミの自宅は今年3月、国土安全保障省の家宅捜索を受けた。