ケヴィン・コスナー、野心的な大作映西部劇「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ」シリーズの興行不振で財政危機

(2024年10月14日9:30)

ケヴィン・コスナー、野心的な大作映西部劇「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ」シリーズの興行不振で財政危機
「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ」のケヴィン・コスナー(Instagram/@kevincostner)

米俳優ケヴィン・コスナー(69)は、監督・脚本・製作・主演の西部劇大作「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ」の興行的不振で、悪夢のような財政難に直面しているという。

「ボディガード」(92)、「フィールド・オブ・ドリームズ」(89)や、アカデミー賞作品賞と監督賞を受賞した監督・製作・主演の「ダンス・ウィズ・ウルブス」(90)などのヒット作で知られるコスナーは、監督・脚本・製作・主演の野心的な大作「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ」の4部作を製作するため、所有するカリフォルニア州サンタバーバラの10エーカー(約4万469㎡)の牧場を抵当に入れて製作費に充てたが、シリーズ1作目の「チャプター1」の成績が振るわず財政的にピンチを迎えているという。米RadarOnlineが報じた

同作は、アメリカ南北戦争のさなか、中西部で生活を送る人々を描く大作。コスナーのほかに、シエナ・ミラー、サム・ワーシントン、ジョヴァンニ・リビシなどが出演している。

最初の2作の製作費は1億ドル(約150億円)で、そのうち3800万ドル(約56億5000万円)をコスナーが個人的に出資したという。

1作目の「ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ‐チャプター1」は5月にカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、6月28日に全米で公開されたが、批評家からの評価はさんざんで、北米のオープニングの週末の興行収入が1100万ドル(約16億3581万円)、全世界の興行収入が3500万ドル(約52億500万円)と期待外れに終わったという。「チャプター2」は2024年後半に公開し、「チャプター3、4」も製作する予定だが、前途多難のようだ。

関係者は「コスナーは『ホライゾン:アン・アメリカン・サーガ』シリーズ第1作の上映後、製作費の支払いのために牧場や、他の保有資産の整理しなければならないという現実に直面し始めている」と語ったという。

そうしたなか、コスナーは、主演兼製作総指揮のウエスタンドラマ・シリーズ「イエローストーン」(18年放送開始)を途中で降板すると発表した。スケジュールの都合と、クリエイターのテイラー・シェリダンとの確執が噂されるなか、シーズン5の後半には出演しないという。このため、1エピソード130万ドル(約1億900万円)のギャラもなくなる。

さらには、18年連れ添った妻で、3人の子供の母親でもあるクリスティン・バウムガートナーと最近離婚し、4億ドル(約595億円)と推定される財産の多くの部分を失ったといわれる。

コスナーは、「自分は良いビジネスマンではない」と語っているというが、自身のプロジェクトに自己資金を投入してまで、このシリーズを完成させる決意を固めており、あと2、3年の間、「ホライズン」シリーズへの出資を軸に生活、財政、財産を再編成していく計画という。「彼は現実主義者でもあり、最後までやり遂げるためには宝物(私財)を手放さなければならないことも知っている」と関係者。同シリーズの2作目以降がヒットしてコスナーが財政危機から脱出できるか注目される。