第37回東京国際映画祭 トニー・レオン審査委員長と橋本愛ら審査委員会見

(2024年10月30日17:30)

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㊧からキアラ・マストロヤンニ、エニェディ・イルディコー監督、トニー・レオン審査委員長、ジョニー・トー監督、橋本愛(30日、都内で)

第37回東京国際映画祭のコンペティション部門のトニー・レオン審査委員長と審査委員の橋本愛、ジョニー・トー監督、エニェディ・イルディコー監督、女優キアラ・マストロヤンニが30日、都内で会見して同映画祭や審査について語った。

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トニー・レオン審査委員長㊧と通訳

「花様年華」(00)、「インファナル・フェア」シリーズ(02~03)や「レッドクリフ」(08)などのヒット作で知られる香港の俳優トニー・レオンは、「審査委員長を務めることになりました。いっぱいいい作品があると思います」と挨拶した。
そして、東京国際映画祭のコンセプトである「アジアの映画祭」について聞かれ、「コンペ部門の映画はまだ見ていないので何とも言えないんですが、アジア映画についていえば、いわゆる中国語映画だけではなくハイクォリティの作品が多いと思います。例えば香港映画、台湾映画、あるいは韓国映画、日本映画、毎年たくさんの素晴らしい作品を観ることができている思いますが、今年はやはりたくさんのいい作品、中国語作品が参加することができて大変嬉しいと思っていますできていると思います」と語った。

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橋本愛

アンバサダーなどでこれまでも東京国際映画祭に関わってきた橋本愛は、「初めて審査委員という重要な役目を担わせていただくことになりまして、そうそうたる皆様と時間を共にするのは震えるほど緊張しますが、本当に光栄に思っています。思いっきり楽しんで映画をたくさん見られると思います」と抱負を述べた。
そして「コンペティション部門もそうですが、アジアに限らず、世界のいろいろな国の、様々なクリエイターの方々の作品が選出されていて、映画によってある所の世界地図が描かれているような印象がしました」と東京国際映画祭について語った。「そのうえで、アジア映画に話を限定すれば、日本で映画を作る仕事をしていて、自分たちはこれからどうやって映画を作っていけばいいんか、どうしたらもっと良くなるかといことを詰めに考え真柄映画と向き合っているんですが、映画祭でほかのアジア映画について自分たちを見つめ直しながら、ここはマネしてもいいのではないかとかが大事なのかなと思っています」と映画祭に込めた思いを明かした。

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ジョニー・トー監督㊨と通訳

香港を拠点に世界的に活躍する映画監督でプロデューサーのジョニー・トーは「日本食が大好きで、本当にいい役を引き受けたと思います。トニーさんにいろんなおいしいものをたくさん教えてもらいました。来日してから毎日おいしいものを食べていましたが、これから仕事をしなければなりませんので、映画祭の中で素晴らしい映画をたくさん発見して、われわれアジア映画に貢献したいと思っています」と”日本食愛”を交えながらアジア映画への貢献を語った。

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エニェディ・イルディコー監督㊨と通訳

数々の映画賞を受賞しているハンガリーのエニェディ・イルディコー監督は、「映画祭という場は、隠された宝石、宝を発見することがあります。映画祭という場でその作品にライトを当てていく。参加させていただくときはその映画祭が持つプロフフィールといいますか、個性を理解しようと思っています」と映画祭の意義を語った。

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キアラ・マストロヤンニ㊥と通訳㊨

フランスの女優カトリーヌ・ドヌーブとイタリアの俳優マルチェロ・マストロヤンニを両親に持つフランス女優のキアラ・マストロヤンニは、主演映画「マルチェロ・ミオ」が第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、今年の東京国際映画祭のクロージング作品として上映される。
マストロヤンニは「東京国際映画祭は非常の大胆で優秀な選択をされている映画祭だと思います。これは容易なことではないと思うんですが、とても力強く重要だと思います」などと語り、普段の映画鑑賞と審査員としての鑑賞の違いについて、「感じ方としては同じ体験になると思いますが、審査員として映画の作り手への責任が伴います」と話していた。

グランプリを競う映画祭のメイン部門の「コンペティション部門」には、2024年1月移行に完成した長編作品を対象に、110の国から2023本の応募があり、厳正な審査を経た15本の作品が選ばれた。開催期間中に上映され、審査委員の選考により、11月6日に都内で開催されるクロージングセレモニーで各賞が発表される。

■コンペティション部門の15作品

「アディオス・アミーゴ」(コロンビア、イバン・D・ガオナ監督)
「小さな私」(中国、ヤン・リーナー監督)
「死体を埋めろ」(ブラジル、マルコ・ドゥトラ監督)
「士官候補生」(カザフスタン、アディルハン・イェルジャノフ監督)
「娘の娘」(台湾、ホアン・シー監督)
「英国人の手紙」(ポルトガル、セルジオ・グラシアーノ監督)
「彼のイメージ」(フランス、ティエリー・ド・ペレッティ監督)
「雨の中の慾情」(日本・台湾、片山慎三監督)
「わが友アンドレ」(中国、ドン・ズージェン監督)
「お父さん」(香港、フィリップ・ユン監督)
「大丈夫と約束して」(スロバキア・チェコ、カタリナ・グラマトヴァ監督)
「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(日本、大九明子監督)
「敵」(日本、吉田大八監督)
「トラフィック」(ルーマニア・ベルギー・オランダ、テオドラ・アナ・ミハイ監督)
「チャオ・イェンの思い」(中国、ミディ・ジー監督)

【第 37 回東京国際映画祭 開催概要】
■開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
【TIFFCOM2024 開催概要】
■開催期間:2024 年 10 月 30 日(水)~11 月 1 日(金)
■公式サイト:www.tiffcom.jp  

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