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映画
「雲と大地のはざまで」 壮大なアンデス山脈から届いた少年とアルパカの友情物語
(2026年6月25日11:00)

南米ペルーの壮大なアンデス山脈に囲まれた小さな村を舞台に、ペルー代表のワールドカップ出場に胸を熱くする日々を送る少年とアルパカのロナウドと忠犬ランボーの友情物語「雲と大地のはざまで」が27日より、渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開される。
主人公は、アルパカの世話をして暮らす8歳の少年フェリシアーノ。ペルーのワールドカップ出場の可能性に胸を弾ませている。親友の若いアルパカのロナウドと、年を取った忠犬のランボーと、日々を過ごしていた。だがその一方で、鉱山開発を計画する採掘会社からの圧力にさらされ、フェリシアーノの村には危険が忍び寄り、やがて少年の世界や夢にも暗い影を落としていく。







監督は、本作が長編2作目となるペルー、クスコ出身のフランコ・ガルシア・べセラ。長編デビュー作「Southern Winds」(18)がリマ映画祭(ペルー)で初上映され、ドミニカン・グローバル映画祭などでも上映された。ペルー短編映画賞を受賞した「Indie」(08)など短編作品でも高い評価を得ている。
監督は本作の脚本読んだときに「その世界観に深く共感しました。困難な状況にあっても夢の世界に生き、理想を追い求める姿が描かれていたからです。フェリシアーノの物語に入り込むうちに、主人公の少年と仲間たちの闘いに心を奪われ、脚本に描かれた数々の場面で幼い頃クスコで過ごした自分の記憶がよみがえりました」と語っている。クスコはペルー南東部、アンデス山脈の標高3400mにあるクスコ県の県都。
主人公のフェリシアーノを演じたアルベルト・メルマは、公開オーディションとワークショップを経て選ばれた。監督は「彼はそのまなざしだけで深い感情が伝えられる、特別な才能を持っています」と絶賛。母親役のネリー・ウアイタも一般公募のオーデイションで抜擢された非職業俳優という。
ペルーの公用語の1つのケチュア語により製作された意欲作として注目され、アカデミー賞国際長編映画賞のペルー代表に選ばれた。また 2024年のベルリン映画祭「ジェネレーションKPlus部門」にて世界初公開され、同部門の特別賞、イベロアメリカ映画部門審査員特別賞を受賞。2025年の第2回Cinema at Sea沖縄環太平洋国際映画祭で最優秀長編作品賞を受賞。2024年のリマ映画祭で監督賞を受賞するなど高い評価を受けた。
【ストーリー】
8歳の少年フェリシアーノ(アルベルト・メルマ)は、アンデス山脈の奥地でアルパカの世話をして暮らしている。友達は幼いアルパカのランボーと忠犬ランボー。サッカーのペルー代表の熱狂的ファンで、W杯ロシア大会(2018年)を目指す予選をラジオで実況を聴き、ランボーたちに話しかけたりして日々を過ごしていた。一方、鉱山開発を計画する採掘会社が進出を企て、フェリシアーの一家をはじめとした共同体の住民たちは土地を手放すことを拒否して抵抗する構えを見せた。そうしたなか、採掘会社からの脅しと思われるアルパカを狙った凄惨な事件が起きて、ロナウドが姿を消す。フェリシアーノはロナウドを探し続け、住民たちは採掘会社のトラックの前に立ちふさがり立ち向かうーー。
【見どころ+】
主人公のフェリシアーノを演じるアルベルト・メルマは、映画と同じ「ランボー」という名前の犬と、「アウサンガテ」というアルパカを自身で飼っていたというだけあって、ランボーと共に、ロナウドをはじめとするアルパカの群れを世話する姿が、アンデスの壮大な自然に溶け込むように自然でリアリティがあり、少年とアルパカのロナウド、忠犬ランボーのピュアな交流に引き込まれる。また、フェリシア―ノがアルパカの世話をしながら、サッカー、ペルー代表のロシア大会予選の熱戦を、ポータブルラジオで聞き入り熱狂するシーンがあるが、2018年にペルー代表のW杯ロシア大会出場が決まった瞬間に地震観測所で揺れを感じるほどにペルーが熱狂に包まれたという実際のエピソードも残されている。そうしたサッカーに熱狂する少年や地域の住民たちの平和で素朴な生活を描きながら、鉱山開発による生活破壊、環境破壊、搾取に団結して立ち向かう地域住民たちの闘いという、世界共通の問題を問う作品にもなっている。
【クレジット】
監督:フランコ・ガルシア・ベセラ
脚本:アンヌマリー・グンケル、アリシア・キスペ
演技指導:アミエル・カジョ
出演:アルベルト・メルマ、ネリー・ウアイタ、リチャード・タイぺ
ペルー・チリ/2024年/ケチュア語、スペイン語/83分/原題:RAÍ
日本語字幕:神保慶政/ケチュア語監修:松崎文音
©2024 Desfase Films, Mestizo Studios, Wayquicha Cine, Luna Roja Relatos Audiovisuales
後援:在日ペルー大使館、日本ペルー協会、一般社団法人Japan Link Association
協力:Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭
提供:アクションジャパン
2026年6月27日(土)ユーロスペースほか全国順次公開