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香港デモで初の死者 周庭氏「警察が救急隊を妨害の証言」 大学生「銃弾を恐れず真相を守る」

(2019年11月8日)

反政府デモで警官隊とデモ隊が衝突した現場近くで駐車場から転落して重体となっていた男子大学生(22)が8日、死亡したことが分かった。6月から続いている香港の大規模なデモで死者が出るのは初めてとみられるという。香港の民主化運動の香港衆志(デモシスト)の周庭(アグネス・チョウ)氏(22)はツイッターで「警察が救急隊を妨害し、到着が遅くなったことが死因の一つという証言があります」と指摘した。香港中文大学の卒業式では学生たちが「銃弾を恐れず真相を守る」などというスローガンを掲げたという。

大学生は4日、九龍半島の新界地区の駐車場の3階から2階に転落して頭を強く打って意識不明の重体になっていたが8日に死亡したという。当時現場付近ではデモ隊と会館タイガ激しく衝突していたという。周庭氏はツイッターで「彼は催涙弾から逃れようとして3階から2階に転落したとされていますが、真相はまだ不明です。警察が救急隊を妨害し、到着が遅くなったことが死因の一つという証言があります。」と指摘し、「政府は真相究明に全力を注ぐべきです」と訴えた。

周庭氏と香港衆志事務局長の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)は8月に「許可されていない集会へ人々を扇動した」などとして逮捕、起訴されその裁判が8日行われた。その裁判について周庭氏はツイッターで「私と@joshawongcf(黄之鋒氏=上の写真の中央)は無許可では出境できない」と訴えた。海外で香港の状況を伝えたくても出国できないという。

そうした厳しい状況の中7日には香港中文大学の卒業式があり、ジャーナリズム学系の卒業生が「私たちは彼らの銃口を恐れないが、彼らは私たちのカメラを恐れる。」「銃弾を恐れず、真相を守る。」というスローガンを掲げたという。(上の写真)香港デモで初めて死者が出たことで反政府デモはさらにエスカレートしそうな雲行きで香港情勢は依然として予断を許さない状況が続いている。