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香港にすき家がオープンして長蛇の列の意外な理由 周庭氏が指摘

(2019年12月12日)

牛丼チェーン店「すき家」の香港1号店が12日、旺角(モンコック)にオープンしたが香港人に人気だという。香港の民主化運動・香港衆志(デモシスト)の周庭(アグネス・チョウ)氏(22)はツイッターで「今日、すき家の香港店がオープンしました。昨日の夜から長い行列ができました(笑)」と報告した。「親中派企業が経営している香港吉野家を多くの香港人がボイコットしている今、すき家は多分大人気になると思います」という。香港での”親中派“と”民主派“の分断は日本企業の香港進出にも影響しているようだ。

一方で、香港情勢は依然として厳しい状況が続いている。先日行われた区議会選挙で民主派が圧勝したにもかかわらず、林鄭月娥(キャリー・ラム) 香港行政長官は、落選した親中派を公職に任命すると約束したという。周庭氏は「落選したのに公職を貰えるなんて、ありえない。バカバカしい」とあきれた。

「5大要求、1つも欠けてはなりません。香港政府は今すぐ民意に応えるべきです」と闘争継続を訴えている。周氏らが掲げる「香港市民の5つの要求」は 1. 「逃亡犯条例」改正案の完全撤回
2. 警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回
3. デモ参加者の逮捕、起訴の中止
4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施
5. 林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現
一方、林鄭長官は「逃亡犯条例」改正案は撤回したが残る4つは認めないことを宣言している。

2014年の香港民主化運動「雨傘運動」の元リーダーで香港の民主派政党・香港衆志(デモシスト)のジョシュア・ウォン(黄之鋒)氏(22)は、デモに200万人以上の学生や市民が参加していることについて「香港の高度の自治が失われ、一国二制度ではなく、一・五制度ともいえる状況だからだ。それだけ当局の圧力が強まっている。中国の習近平氏は5年前は国家主席だったが、今や皇帝になってしまった」などと指摘。闘争継続を宣言しており、まだまだ予断を許さない状況が続きそうだ。