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米国水泳連盟が「東京五輪1年延期」を要請 ノルウェーの五輪委員会も延期要請

(2020年3月21日)

米国水泳連盟が「東京五輪1年延期」を主張 米オリ・パラ委に書簡
(米水泳連盟の「東京五輪1年延期」の要請を報じる「TMZ」)

米国水泳連盟は20日(現地時間)、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で選手が練習出来ないのが現状で、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)に対して、7月24日開幕の東京五輪の1年延期を主張するよう求める書簡を送ったことを明らかにした。また、ノルウェーの五輪委員会も延期をIOC会長に要請した。

米芸能サイト「TMZ」によると、米水泳連盟の代表でCEOのティム・ヒンチェイ氏は、政府が国民に公共の場に行かないよう命令しているなかで、選手たちを東京五輪に出場に向けて準備させるのは不公平だと感じているという。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、米国では選手が感染しないようにオリンピック出場に向けたトレーニングのためのプールが閉鎖されて、練習する場所がないという。

■「アスリートたちはすさまじいプレッシャーとストレスと不安にさらされている」

そうした状況を踏まえて、ヒンチェイ氏は、米オリンピック・パラリンピック委員会のCEOサラ・ヒルシュランド氏に1年の延期を主張するよう要請する書簡を送ったという。
「みんなの健康と安全を優先して、ウイルスの世界的流行の中での選手の準備が困難なことを適切に認識することが正しくて責任のある行動」と訴えた。

そして「アスリートたちはすさまじいプレッシャーとストレスと不安にさらされており、彼らの精神的、肉体的な健康をすべてに優先させるべきです」としている。

■ノルウェーのオリンピック委も「感染が終息するまで延期」をIOCに要請

また、ノルウェー・オリンピック委員会は20日、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長に対して「新型コロナウイルスの状況が終息するまで、東京五輪を開催すべきではない」と要望する文書を送ったと発表した。

■JOC理事の山口かおり氏「延期すべき」

日本でもソウル五輪の女子柔道銅メダリストで、日本オリンピック委員会(JOC)理事の山口香氏は19日、「アスリートが満足に準備できない今の状況では、延期すべき」と語った。27日に都内で開催されるJOCの理事会でも延期を主張することを考えているという。

■IOCバッハ会長「違うシナリオも検討」

バッハ会長は19日、米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューに応じて、東京五輪の「中止は議題にない」としながらも「複数の異なるシナリオも検討している」とコメントしたという。