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保釈された周庭氏がフェイスブックで声明「4回目の逮捕だが今回が一番ひどかった」

(2020年8月1日12:00)

周庭氏保釈
(保釈され報道陣の前で話す周氏=周氏のフェイスブックから)

11日深夜保釈された香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)がフェイスブックで「4回目の逮捕だが今回が一番ひどかった」と振り返り「香港や海外のみんながどれだけ私のことを気にかけてくれているか、愛してくれているかが、弁護士さんから聞きました。 皆さん、ありがとうございました」と香港内外からの支援に感謝した。

国家安全維持法(国安法)に違反したとして10日夜逮捕された周氏は11日深夜に保釈された。同容疑で逮捕された香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)ら9人もも同日保釈された。

周氏の公式フェイスブックでは保釈後に管理人が「アグネス・チョウは今保釈されました。彼女は、香港で何が起こっているかを追跡してくれている世界中の自由を愛する人々に感謝しています。国家安全維持法に基づいて逮捕された後、不安と恐怖を感じながらも、彼女は香港の自由と民主主義のために戦っていることを後悔していません」と中国語、英語、日本語で報告した。

■「今まで4回逮捕されていますが、これが一番ひどいです」国安法で厳しい取り調べか

その後、本人がコメントを発表した。「私は周庭です。(管理者ではありません)。 戻ってきました。ご心配をおかけしました。今まで4回逮捕されていますが、これが一番ひどいです。 でも、警察署にいても、香港や海外のみんながどれだけ私のことを気にかけてくれているか、愛してくれているかを、弁護士さんから聞きました。 皆さん、ありがとうございました」と香港内外の支援の声に感謝した。

そして「警察署から保釈されて少し疲れているので、私の状況や心情を詳しくお伝えすることができません。道のりはとても険しいです」と報告した。

中国が国家安全維持法という強力な武器で香港の民主化運動の取り締まりに乗り出した中、相当厳しい取り調べなどがあったことが予想される。一方で、周氏の逮捕に香港だけでなく日本などで「#FreeAgnes」(アグネスに自由を)のハシュタグを付けて解放を求める声が上がっていた。

周庭氏のフェイスブックによると、「周氏は今年7月から、SNSを通じて外国に対して中華人民共和国への制裁や、敵対行為を呼びかける疑いが持たれている」という。
今年6月に施行された国安法について「中国共産党政権がさらに人の自由を抑えるため乱暴で設立した非道な法律である」と指摘。同日、中国共産党に批判的な香港紙「リンゴ日報」の創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)や同誌の幹部ら計9人も国安法違反容疑で逮捕されたことについて「国安法が香港の言論の自由や取材の自由への厳重な影響は一目瞭然である」と厳しく非難した。

■見せしめの“国策裁判”で有罪の可能性 国安法の最高刑は終身刑

国家安全維持法違反容疑で逮捕された周庭氏らは今後、起訴され裁判になる可能性が高いとみられている。香港民主化運動のシンボル的な存在として香港政府と中国が”国策裁判“として有罪判決に導くことも予想される。国際世論が「言論の自由に対する重大な侵害」などと一斉に中国を非難し「#FreeAgnes」が拡散するなか、中国は「中国への内政干渉は許されない」「香港は法治国家でいかなる人物にも特権はない」などと強硬姿勢を崩さず予断を許さない展開が続きそうだ。

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