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大坂なおみ、全仏オープン1回戦で予告通り会見拒否 罰金165万円にSNSで反応
(2021年5月31日1)
精神面での負担などを理由に試合後の記者会見に応じないことを発表していた大坂なおみ(23=日清食品)は30日(現地時間)、全仏オープン1回戦で勝利したが試合後の記者会見を予告通り拒否し罰金1万5000ドル(約165万円)を科せられた。このまま拒否し続ければさらなる罰金、全仏オープンと4大大会の出場停止処分の可能性があると4大大会主催者が警告したが大坂はツイッターで「怒りは理解の欠如」などと反発した。大坂と大会主催者側のバトルが大きな波紋を広げている。
大坂なおみは全仏オープンの1回戦でパトリシア・ティグ(ルーマニア)を6-4,7-6で下し、試合後の記者会見を拒否したことで、全仏オープンの関係者から1万5000ドルの罰金を科せられ、それを受けて大坂はツイッターでコメントを発表した。
anger is a lack of understanding. change makes people uncomfortable.
— NaomiOsaka大坂なおみ (@naomiosaka) May 30, 2021
米サイト「TMZ」は、「彼女は簡潔に、そしてやや曖昧にこう書いた。『怒りは理解の欠如であり、変化は人々を不快にする』。私たちの考えでは、彼女は(会見拒否の考えを)曲げないということだ」と報じた。
そして「大会主催者によると、もし彼女が試合後の記者会見を拒否し続ければ、さらに罰金が科せられ、最終的には全仏オープンの出場資格を失う可能性があるというから、なおみにとってはかなりの賭けである。それだけでなく、今後の4大大会への出場停止処分を受ける可能性もあり、この決断には多くのものがかかっている」と報じた。
大坂は全仏オープンが始まる前に、「アスリートの精神的な健康が無視されている。自分を疑うような人の前には出たくない」などを理由に試合後の記者会見に応じないことをSNSで発表していた。
同サイトは「何人かは、この問題に立ち向かい、プロスポーツ選手の身体的・精神的・社会的に良好な状態についての気持ちを代弁したなおみを称賛した。もしこれが本当にスポーツ(この場合はテニス)に関することであればだが。そして事後的に記者と話さないことで何か変化があるのだろうか」とした上で「もちろん、その一方で、これはアスリートがプロになるときに契約するパッケージの一部であり、理由が何であれ、メディアと向き合うことを拒否することは、悪い前例となる」と指摘した。
4大大会のルールブックには「けがなどの場合を除き選手もしくはチームは結果が決定した30分以内に開かれる記者会見に出席しなければならない」と定められているという。勝敗とは無関係だという。会見を拒否した場合は最高2万ドル(約220万円)の罰金が科せられる。
大坂はさらにインスタグラムのストーリーズで2019年12月に薬物の過剰摂取で21歳の若さで死亡したラッパー、ジュース・ワールドのアルバム「Goodbye & Good Riddance 」(2018年)のジャケット写真を載せた。そのタイトルの意味は「さようなら。せいせいするわ」で4大大会出場停止に反応したのか?などと推測も飛び交っている。
全仏の主催者の声明によると、会見に出るように促して、彼女の精神状態を確認したいという意向を示したが大坂が話し合いを受け入れなかったことで「義務付けられた行事を行わなかったことで1万5000ドルの罰金を科した」としている。
両者の溝が深まる中「お互いの歩み寄りが必要。今後4大大会主催者と大坂が話し合いを持ち、大坂の主張を何らかの形で取り入れて記者会見の新たなルール作りなどして選手の精神的健康の問題に配慮する改善を行うなど落としどころを探ることが望まれる。主催者側がさらなる罰金と4大大会の出場停止処分を振りかざして強硬な態度を続ければ、大坂は態度を硬化させて自ら4大大会をボイコットするなど最悪の事態になる可能性は捨てきれない」(テニス関係者)という声も。はたして大坂の記者会見拒否問題が今後どう展開するのか成り行きが注目される。