俳優の佐藤蛾次郎さん死去　７８歳　「男はつらいよ」シリーズなど

映画「男はつらいよ」シリーズなどで知られる俳優の佐藤蛾次郎さんが10日、東京・世田谷区の自宅で死去したことが分かった。78歳だった。

10日午前10時過ぎ、東京・世田谷区の自宅の浴室で佐藤さんが風呂につかった状態で動かなくなっているのを、訪れた息子が発見して119番通報したという。遺体に目立った傷などはなく、その場で死亡が確認されたという。佐藤さんは1人暮らしだった。
12日に葬儀・告別式が執り行われた。

佐藤蛾次郎（さとう・がじろう、本名・佐藤忠和＝さとう・ただかず）
1944年8月9日生まれ。大阪府高石市出身。1953年に朝日放送児童劇団一期生の募集に姉が無断で応募し6人の合格者のひとりとして入団。1954年、ラジオドラマ「風の又三郎」1961年に「信州天馬侠」で泣き虫蛾次郎を演じて芸名を佐藤蛾次郎にした。1968年、「吹けば飛ぶよな男だが」のロケハンで大阪に来ていた山田洋次監督に知られて同作に出演し、同年、フジテレビ系のドラマ「男はつらいよ」で渥美清さん演じる車虎次郎の異母弟・川島雄二郎を演じ、1969年から松竹「男はつらいよ」シリーズで、柴又題経寺の寺男・源吉を演じて、源公とか源ちゃんの愛称で親しまれ、シリーズに欠かせない存在となり、最新作の「男はつらいよ　お帰り寅さん」（2019年）にも出演した。

また映画「反逆のメロディ」（1970年）、「伊賀忍法帖」（1982年）、「任侠学園」（2019）やTBS系「99.9-刑事専門弁護士-」などの数多くの映画やテレビドラマ、舞台、バラエティ番組などで幅広く活躍した。