宝塚歌劇団、週刊文春にセクハラを報じられた演出家の退団を発表 歌劇団の「隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言」は否定

(2022年12 月29日13:15)

宝塚歌劇団、週刊文春にセクハラを報じられた演出家の退団を発表 歌劇団の「隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言」は否定
宝塚大劇場・宝塚バウホール(公式サイトから)

宝塚歌劇団の20代の演出スタッフに対するセクハラ行為などを週刊文春に報じられた同歌劇団の演出家・原田諒氏(41)が退団したことが明らかになった。同歌劇団が28日、公式サイトで発表した。

サイトでは「宝塚歌劇団に関する一部報道について」と題して「この度、宝塚歌劇団内のハラスメントに関する一部報道がございました。ご心配をおかけしたファンの皆様ならびに関係者の皆様に深くお詫び申し上げます」としたうえで「当該報道は、個人のプライバシー保護の観点から配慮を欠いた記事であり大変遺憾であるとともに、本件に関して弊団が隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言を行ったかのような、事実と異なる内容や表現がございますが、ハラスメント事案があったことは弊団として確認しており、関係者から慎重に聞き取りを行い、また弁護士等の見解を参考に、厳正に対処するとともに、ハラスメントを受けた方の心情に寄り添い真摯に対応しております」と報告した。
「なお、ハラスメントを行った団員は既に退職しており、現在は宝塚歌劇団及びグループ会社のいずれにも所属しておりません」としている。
「弊団では、研修やアンケート調査の実施、相談窓口の設置などを通じて、ハラスメントの根絶に力を入れて参りましたが、今回、このような事案が発生した事実を重く受け止めており、今後はハラスメントの防止のさらなる徹底に努める所存でございます」と伝えた。

宝塚歌劇団、週刊文春にセクハラを報じられた演出家の退団を発表 歌劇団の「隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言」は否定
原田諒氏(Instagram/
@takarazukafm)

原田氏は2003年に宝塚に入団。10年に演出家としてデビューし、13年に「華やかなりし日々」などで読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞したのをはじめ数々の演劇界の賞を受賞している新進気鋭の演出家。25日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた雪組公演「蒼穹の昴」の演出を手掛けたが26日付で退団したという。

28日発売の週刊文春は、原田氏は今年、演出助手として宝塚に入団した20代の女性に対して性的な発言を繰り返すなどセクハラをしていたと報じた。また出演者を罵倒するなどのパワハラ行為も報じた。