ジョニー・デップ告白「ハリウッドは私をボイコットしている」

ジョニー・デップ（５８）が英紙とのインタビューで「ハリウッドは私をボイコットしている」などと語った。「理解できないこと」だという。

新作映画「Minamata－ミナマター」のプロモーションのため、英紙サンデー・タイムズのインタビューに応じたデップは、ハリウッドから事実上追放されたと感じていることを明かし、同時に「真実」をもっと明らかにすることを誓い、自分を応援してくれるファンに感謝した。

デップは、同作に参加した人たちは、この映画の題材となっている日本の水銀中毒の生存者たちのために世界で広く公開されることを求めていると語ったが、この映画は今のところ英国でのみ公開されていて米国での公開日は決まっていないという。（日本は９月２３日公開）同作は伝説の写真家ユージン・スミスが当時の妻が日本の公害病の水俣病を取材して１９７５年に発表した写真集「MINAMATA」を題材にしたもので、デップはスミスを演じている。日本からは真田広之、國村隼、浅野忠信、加瀬亮などが出演し、坂本龍一が音楽を担当している。

配給会社のMGMは、デップが元妻アンバー・ハードにDVを働いていたと報じた英大衆紙「サン」を名誉棄損で訴えた裁判で敗訴し、DVは事実とされたために米国での映画の公開を棚上げにしたと非難した。「ハリウッドが僕をボイコットした。何のために？一人の男、一人の俳優としてこの数年間、不愉快で厄介な状況に置かれている」と訴えた。

そして「すべてを明るみに出すために必要なところに向かっている」と、アンバー・ハードとさらに戦うことを宣言したという。

デップはハードとの波乱に満ちた結婚生活をめぐる名誉毀損訴訟で敗訴している。デップは「ワイフ・ビーター」（妻に暴力をふるう夫）との見出しでハードへのDVを報じたにサン紙を名誉棄損で訴えたが判事は「記事はおおむね真実」と認め、デップは敗訴。控訴したがこれも敗訴した。しかし、デップはハードが「ワシントン・ポスト」に寄稿した記事を名誉棄損としてアメリカの裁判所で、５０００万ドル（約５５億円）の巨額賠償金を求めてアンバー本人を訴えている。これに対してハードは“倍返し”の１億ドル（約１１０億円）の賠償を請求して反訴した。

デップはインタビューの中で、忠実なファンに敬意を表明した。彼らこそが歴史の正しい側にいると言い、「真の雇用主」と呼んだ。「彼らが言おうとしていることは真実であり、私は彼らを誇りに思います。彼らが伝えようとしているのは真実であり、主流の出版物では伝えられない真実なのです」と力説した。
そして「長い道のりで、時には思うようにいかないこともあります。馬鹿げたこともある。しかし、彼らは私と一緒に旅を続け、彼らのために私は戦います。いつも、そして最後まで。それがどんなものであっても」とファンへの愛を語った。