ウーピー・ゴールドバーグ、「ホロコーストは人種問題ではない」発言で大炎上・TV番組出演停止処分

(2022年2月2日13:45)

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ウーピー・ゴールドバーグ(Instagram/@whoopigoldberg)

「ゴースト/ニューヨークの幻」「天使はラブソング」などで知られる米女優ウーピー・ゴールドバーグ(66)が共同司会を務める米ABCの番組「ザ・ビュー」で「ホロコーストは人種問題ではなかった」などと発言して大炎上した騒動で、ゴールドバーグが2週間の番組出演停止処分を受けたことがわかった。米メディアが報じた。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ゴールドバーグは1月31日(現地時間)に放送された同番組内で、「ナチスとユダヤ人はどちらも白人」「ホロコーストは人種の問題ではなく、人間の人間性に対する非人道性の問題」などと主張し、非難を浴びてその夜遅くにTwitterで発言を撤回して謝罪した。

誹謗中傷防止同盟のジョナサン・グリーンブラット氏が指摘したように、「ホロコーストは、ナチスが劣等人種とみなしたユダヤ人を組織的に消滅させることだった」とされ第二次世界大戦中にドイツ・ナチスによリ行われた究極の人種差別の大虐殺だった。

ウーピー・ゴールドバーグは2月1日(現地時間)の「ザ・ビュー」の冒頭で、ホロコーストは「人種問題ではない」と発言したことをひたすら謝罪し、名誉毀損防止協会の代表を招いて、自分を正す手助けをしてもらったという。
「ホロコーストは人種の問題ではなく、人間の人間性に対する非人道性の問題だと言ったのですが、ヒトラーとナチスはユダヤ人を劣等人種だと考えていたので、確かに人種の問題です」と認め「私は自分の発言を後悔しており、訂正します。私はまた、ユダヤ人の側に立っています。非常に多くの人々を怒らせた、それは私の意図ではありませんでした」などと謝罪した。

一方、ABCニュースのキム・ゴドウィン社長はツイッターで「ウーピー・ゴールドバーグの間違った、そして傷つけるような発言に対し、私は直ちに停職処分にします。ウーピーは謝罪していますが、私は彼女に自分のコメントの影響について考え、学ぶ時間を取るように頼みました」として2週間の出演停止を決めた。

ゴールドバーグの「ホロコースト発言」は、米テネシー州の教育委員会が最近、ホロコーストの生存者を描いたピューリッツァー賞受賞のグラフィックノベル「マウス」を禁止したことについて議論しているときに主張した。「ホロコーストは人種に関係ない。いや、人種の問題ではない」とゴールドバーグは繰り返し言ったという。「人間が人間に対して非人道的であるということ」だという。他の共同司会者たちは、すぐに反対したという。

ゴールドバーグの発言はツイッターでも非難された。ホロコーストの生存者の1人は「私は両家ともホロコーストの生存者の孫娘です。ナチスがやったことはすべてアーリア人種の純度を確保するためだったのに、ホロコーストは人種についてではなかったと言うのは、あからさまに嘘であり、非難されるべきことです」と非難。別のユーザーは「600万人のユダヤ人がガス処刑され、飢えさせられ、虐殺されたのは、私たちが劣等人種とみなされたからです。ゴールドバーグが、私たちが特権階級出身だと主張して私たちのトラウマや苦しみを最小化することは、ユダヤ人のホワイトウォッシングとガスライティングの典型であり、それを止める必要があります」と指摘した。

ゴールドバーグは「ゴースト/ニューヨークの幻」(1990年)でアカデミー賞助演女優賞を受賞。「天使にラブソングを」シリーズなどで女優、コメディアンヌ、歌手として活躍。エミー賞、グラミー賞、オスカー(アカデミー賞)、トニー賞の4つの賞をすべて受賞した人物(EGOT)として知られる。2007年からABCのトーク番組「ザ・ビュー」の共同司会を務めている。