「ファンタビ」米国の初日興行収入25億円で1位に 中国版では同性愛セリフカット

(2022年4月17日12:00)

「ファンタビ」米国の初日興行収入25億円で1位に 中国版では同性愛セリフカット
「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」(公式サイトから)

「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」が15日(現地時間)、全米で公開され米興行サイト「Box Office Mojo」によると、初日に2010万ドル(約25億4000万円)の興行収入を記録して首位に立った。なお、同作の中国版から同性愛のセリフがカットされたことがわかった。米メディアが報じた。

2位は「ソニック・ザ・ムービー/ソニックVSナックルズ」の1085万ドル(約13億7000万円)だった。同作は公開2週目では累計1億ドル(約126億4000万円)の興行収入を記録した。
3位はアドベンチャー映画「ザ・ロストシティ」で、207万ドル(約2億6000万円)だった。同作は累計で7410万ドル(93億3700万円)を記録した。

■「ファンタビ」中国版では同性愛セリフカット

米誌「Variety」(電子版)によると、ワーナー・ブラザーズは、中国での公開にあたり中国側の要請を受け入れ、ゲイに関するセリフをカットした。上映時間142分のうち、削除されたのは6秒で、ダンブルドア(ジュード・ロウ)とグリンデンバルド(マッツ・ミケルセン)の過去の恋愛関係を暗示するもので、ダンブルドアがグリンデンバルドに「あなたを愛していたから」と「ゲラート(グリンデンバルド)と私が恋に落ちた夏」のセリフがカットされた。2人が親密な絆で結ばれているという設定など、他の部分はそのまま残されているという。「ハリー・ポッター」の作者J.K.ローリングは2009年にダンブルドアがゲイであることを明かしたが、ダンブルドアのセクシャリティに明確に言及したのは今作が初めて。

ワーナー・ブラザーズは米「Variety」誌に「われわれは、われわれががリリースするすべての映画の整合性を保護することを約束します。そして市場の様々な要因に敏感に対応するために微妙なカットを行う必要がある状況にもおよびます」とコメント。「われわれの望みは、クリエイターによってリリースされた通りに長編映画を世界中でリリースすることですが、歴史的にローカル市場で小さな編集は行われています」と説明した。
そして「6秒のカットが要求され、ワーナー・ブラザーズは現地の要件に従うためにそれらの変更を受け入れましたが、映画の精神はそのままです」「私たちは世界中の観客にこの映画を見て楽しんでもらいたいと考えており、中国の観客がこのような小さな編集であっても、同様にこの映画を体験する機会を持つことは私たちにとって重要なことです」としている。
同作は中国での最初の3日間で6,220万人民元(約12億2600万円)を稼ぎ、市場シェア63%を記録するヒットとなったという。日本では8日から公開されて、週末の動員数(興行業通信社調べ)で初登場1位となった。