ティナ・ターナーさん死去 83歳で死去 伝説のロックンロールの女王

(2023年5月25日12:30)

ティナ・ターナーさん死去 83歳で死去 伝説のロックンロールの女王
ティナ・ターナーさん(Instagram/@tinaturner)

伝説の「ロックンロールの女王」ティナ・ターナーさんが24日(現地時間)、スイスの自宅で死去した。83歳だった。米メディアが報じた。ターナーさんの訃報にミック・ジャガー(79)やマライア・キャリー(53)らが追悼のコメントを発表した。

ターナーさんは長い闘病生活の末、スイスのチューリッヒ近郊のキュスナハトの自宅で亡くなった。ターナーさんの代理人が明らかにしたという。米PageSix などが報じた。

ターナーさんの公式インスタグラムでは「ティナ・ターナーの逝去を大きな悲しみとともに発表します」としたうえで「音楽と人生への限りない情熱で、彼女は世界中の何百万人ものファンを魅了し、明日のスターを鼓舞しました」と功績をたたえた。
そして「今日、私たちは、彼女の音楽という最高の作品を私たちに残してくれた親愛なる友人に別れを告げます。私たちの心からの同情は、彼女の家族に送られます。ティナ、私たちはあなたを心から恋しく思うでしょう」とつづった。

ターナーさんは1939年11月26日生まれ。米テネシー州ブラウンズビル出身。16歳のときにナイトクラブでブルース・シンガーとしてのキャリアをスタートさせた。1962年に最初の夫であるアイク・ターナーと結婚し、60年代にアイク・アンド・ティナ・ターナー・レヴューの一員として活動して名声を得た。デュオの名義で「ア・フール・イン・ラブ」(60)、「リヴァー・ディープ‐マウンテン・ハイ」(66)、「プラウド・メアリー」(71)、「ナットブッシュ・シティ・リミッツ」(73)などの一連のヒット曲を発表した。ターナーさんが自分で作曲したという。
1976年にアイクと別れ1978年に離婚が成立。アイクの家庭内暴力に苦しめられたことを明かしている。

その後、「音楽史上最も劇的」といわれるカムバックを果たし、80年代にはソロアーティストとして 「愛の魔力(ホワッツ・ラヴ・ゴット・トゥ・ウィズ・イット」などのヒット曲で世界的にスーパースターとなった。グラミー賞12部門受賞、2億枚以上のアルバムを売り上げ、映画出演、ベストセラーとなった3冊の回想録の執筆などで知られる。また1975年、ザ・フーが1969年に発表したロック・オペラを基にしたイギリス映画「トミー」で、アシッド・クイーン役で銀幕デビューを飾った。

ターナーさんは晩年、脳卒中、大腸がん、腎不全で移植を必要とするなど、闘病生活が続いていたという。

私生活では、ミュージシャンのアイク・ターナーと1962年に結婚して息子ロニーをもうけ、アイクの子供2人を養子にした。また、以前の交際相手との間に息子をもうけた。しかし、コカイン中毒のアイクの手によって虐待に苦しんでいたと後に語っている。1978年に離婚成立。1986年に出会った16歳年下のドイツの音楽プロデューサー、アーウィン・バックと2013年に再婚して、アメリカ国籍を放棄してスイスに移住した「私としては初めての結婚だった」とターナーはかつて語っていたという。

■ミック・ジャガー、エリック・クラプトン、マライア・キャリーらが追悼

ターナーさんとライブのステージで何度かか共演したこともあるローリングストーンズのミック・ジャガー(79)は自身のインスタグラムにターナーさんの写真を投稿して「私の素晴らしい友人であるティナ・ターナーが亡くなり、とても悲しく思っています。彼女は本当に非常に才能のあるパフォーマーであり、シンガーでした。彼女は感動的で、温かく、面白く、寛大でした。私が若かった頃、彼女は私をとても助けてくれました」と追悼した。

エリック・クラプトン(78)は自身のインスタグラムにターナーさんとライブで共演した時の写真を投稿して「ティナ、安らかに眠って」と追悼した。

マライア・キャリー(53)は、ターナーさんの写真を自身のインスタグラムに投稿して「伝説的、象徴的、歌姫、そしてスーパースターという言葉はよく使われますが、ティナ・ターナーはそれらすべてを体現し、さらに多くのことを体現した素晴らしい演奏家、音楽家、先駆者です。私にとって、彼女は常にサバイバーであり、世界中の女性たちにインスピレーションを与える存在です。彼女の音楽は、これからも何世代にもわたってインスピレーションを与え続けることでしょう。安らかに眠ってください、クイーン ❤️」と追悼した。