アカデミー賞主要6部門ノミネート「TAR/ター」 世界の映画祭で58受賞285ノミネートを記録

(2023年2月1日21:15)

アカデミー賞主要6部門ノミネート「TAR/ター」 世界の映画祭で58受賞285ノミネートを記録
「TAR/ター」(© 2022 FOCUS FEATURES LLC. )

第95回アカデミー賞の主要6部門にノミネートされた「TAR/ター」が、世界の映画祭で驚異的な58受賞285ノミネートを記録した。日本公開は5月12日に決まった。

同作は1月24日(現地時間)に発表された第95回アカデミー賞のノミネーションで、作品賞、監督賞(トッド・フィールド)、主演女優賞(ケイト・ブランシェット)、脚本賞(トッド・フィールド)、撮影賞(フロリアン・ホーフマイスター)、編集賞(モニカ・ヴィッリ)にノミネートされた。
1月に発表された第 80 回ゴールデングローブ賞ではブランシェットが主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。第 79 回ヴェネチア国際映画祭の女優賞など、世界の映画祭で1月26日現在、驚異の58受賞285ノミネートを記録した。


監督と脚本は、これまで手掛けた長編映画「イン・ザ・ベッドルーム」(2001年)と「リトル・チルドレン」(2006年)が2作ともアカデミー賞脚色賞にノミネートされた俳優で監督のトッド・フィールド。16 年ぶりとなる待望の最新作の本作は、フィールド監督「唯一無二のアーティスト、ケイト・ブランシェットに向けて書いた」と語る。

絶対的な権力を振りかざす天才指揮者リディア・ターの物語で、音楽界の頂点に上りつめたターが、襲い掛かる重圧と仕掛けられた陰謀によって、少しずつ心の闇が暴かれていく──。崇高なる芸術と、人間の欲望と狂気が、誰も聴いたことのない禁断の交響曲を奏でる驚愕のサイコスリラーだという。今回のアカデミー賞ノミネートで、トッド・フィールドは手掛けた長編映画全てがノミネートされたことになり、本作で 3 度目の正直が期待されている。そしてケイトは今回で 8 回目のアカデミー賞ノミネート。先日発表されたゴールデングローブ賞をはじめ、ヴェネチア国際映画祭女優賞、全米・NY・LA の批評家協会賞と名立たる賞を独占しており、「アビエイター」(2004年)で助演女優賞、「ブルー・ジャスミン」(2013年)で主演女優賞受賞に続く 3 度目のアカデミー賞受賞に王手をかけたといわれる。アカデミー賞授賞式は3月12日(現地時間)にロサンゼルスのドルビーシアターで開催される。

【STORY】 世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに 成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第 5 番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんな時、かつてターが指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは、追いつめられていくー。
2022 年/アメリカ/原題:TÀR/配給:ギャガ/© 2022 FOCUS FEATURES LLC.
(2023年5月12日公開)