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エンゼルス・スカッグス投手の死因はアルコールと麻薬性鎮痛薬の中毒など 球団職員が関与した疑いで警察が捜査

(2019年8月31日)

7月1日に遠征先のテキサス州サウスレイクのホテルの部屋で急死したエンゼルスのタイラー・スカッグス投手(享年27)の検視結果について30日(現地時間)、現地の当局は、アルコールとフェンタニルとオキシコドンの中毒と嘔吐物をのどに詰まらせて窒息したなどと発表した。フェンタニルとオキシコドンは麻薬性鎮痛薬で、エンゼルスの職員が関与した疑いがあるとして現地の警察は捜査しているという。

米芸能サイト「TMZ」によると、スカッグスさんの遺体を検視したテキサス州タラント郡検死局は30日、検視報告書を発表した。報告書によると、スカッグスさんの死因は、「アルコール、フェンタニル、オキシコドンの中毒と胃の内容物の破滅的な誤嚥の混合」だという。さらに、薬物影響下で嘔吐物をのどに詰まらせて窒息したとしている。殺人や自殺ではなく「事故」だったと断定したという。

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RIP Tyler, wish you wouldn’t have left our lives so soon. #tylerskaggs

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スカッグスさんの遺体から検出されたフェンタニルとオキシコドンは、麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で使用される合成オピオイド(麻薬性鎮痛薬)で、フェンタニルの効果はモルヒネの100~200倍といわれる。両方とも麻薬及び向精神薬取締法の麻薬に指定されている。米国ではコカインなどより強力な効果がある麻薬として違法に入手して使用するケースが後を絶たないといわれる。209年6月、マイケル・ジャクソンの命を奪ったプロポフォールも強力な鎮痛剤で、2016年4月に急死したロック歌手のプリンスはフェンタニルの過剰摂取が原因だった。

 遺族が声明発表「真相を究明するために弁護士を雇った」

検視結果の発表を受けてスカッグスの遺族は「わたしたちはタイラーが危険なドラッグとアルコールの混合の結果死去したことを知り悲しみに打ちひしがれています。メジャーリーグで懸命に働き将来を約束されとても愛されていたプレイヤーには全くふさわしくないことです」とコメントした。

さらに「サウスレイク警察の刑事たちの捜査に感謝します。そして、タイラーの死を取り巻く環境について行われている捜査に感謝します。エンゼルスの従業員が関与しているかもしれないということを知りとてもショックを受けています。私たちはタイラーがどのようにして薬物を入手したのか、そして誰が渡したのかなどの真実を知るまで心が休まることはありません。真相を解明するために私たちをアシストしてくれる弁護士ラスティ・ハーディンを雇いました」としている。

 エンゼルス「警察の捜査に全面的に協力する」

エンゼルスは「タイラーはエンゼルスのファミリーから常に愛されていました。彼の悲劇的な死の原因を知って深く悲しんでいます」とコメントを発表した。そして「サウスレイク警察の捜査にエンゼルスは全面的に協力します」としている。

スカッグス投手は先発左腕として活躍しこれまで7勝7敗。6月29日のアスレチックス戦に先発して好投したが敗戦投手となった。本拠地のアナハイムから大谷らとカーボーイの扮装でチャーター機に乗り込み元気な姿を見せていた。

スカッグス投手と親しかった大谷は7月2日(現地時間)、球団を通じて「昨年エンゼルスに入団以来のチームメイトで、親しかったスカッグス投手が突然亡くなられた悲しみの中、発する言葉もありません。今はただただ同投手のご冥福を心からお祈りしております」とコメントを発表していた。

はたしてスカッグスは誰からフェンタニルなどの麻薬を入手したのか?はたまたエンゼルスの職員の関与があったのか?捜査の行方が注目される。