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香港政府が緊急法で覆面禁止法を制定 周庭氏「政府のやりたい放題になる」と猛反発

(2019年10月6日)

香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は4日、植民地時代の「緊急状況規則条例(緊急法)」を50年ぶりに発動してデモ参加者のマスクや覆面の着用を禁止する「覆面禁止法」を制定したと発表した。立法会(議会)の審議なしで5日に施行され、これに反発する市民らの反政府デモがさらに広がっている。民主化運動のリーダー、周庭(アグネス・チョウ)氏(22)は、ツイッターで「政府のやりたい放題になる」と猛反発して闘争継続を宣言した。

周庭氏は覆面禁止法が施行された5日、マスクをつけたデモ隊のメンバーが警察に取り押さえられ、警棒で足を殴られてマスクを外せといわれたなどと報告。同禁止法を盾にデモ参加者の顔を当局にさらさせる覆面狩りが始まったという。

周氏は4日にツイッターで「只今、香港政府が緊急法を引用して覆面禁止法を成立させました。こんなバカバカしい法律を実施したら、市民の怒りは上がるしかないです」と同法を非難した。

「香港に住むのは怖いと初めて感じました。でも負けません」

「でも、一番大きな問題点は緊急法です。緊急法を通して、政府は立法会を回避して直接法律成立することができます。いわゆる、政府のやりたい放題になります」と警鐘を鳴らした。
「緊急法を使って、覆面禁止法だけではなく、政府は多くの制限や弾圧を加えることができます。例えば、インターネット、出版物や交通に制限を加えたり、財産を没収したり、住宅に入って検査したり、人を国外追放したりすることができます」と指摘。
「香港に住むのは怖い、と初めて感じられました。でも負けません」と闘争継続を宣言した。

事実上の「戒厳令」といわれる「緊急法」の発動による前代未聞の「覆面禁止法」の制定で市民の反発は一層高まっており、香港の混迷はさらに深まっている。