3月にも黒人男性が白人警官に地面に押さえつけられて死亡していた　警官のボディカムの映像公開で抗議デモ再燃

今年3月に米ニューヨーク州ロチェスターで黒人男性のダニエル・プルードさん（４１）が白人警官に頭に袋をかぶせられ地面の顔を2分間押し付けられて窒息死していたことが明らかになった。遺族が当時の様子を記録した警官のボディカムを公開しその映像がメディアやネットに拡散して衝撃が広がっている。現場にいた警官7人は停職処分になっているという。 米サイト「TMZ」によると、ボディカムの映像は全裸になったプルードさんに警官が「地面に伏せろ！」「動くな！」と叫んでいるところから始まる。道路に腹ばいになったプルードさんに警官が後ろ手に手錠をかけ、プルードさんが道路に座り込み唾を吐くと、白人警官は袋をプルードさんの頭にかぶせ、地面に顔を押し付けるとプルードさんは「プリーズ」などと助けを求めるような言葉を発するが警官はそのまま約2分間顔を地面に押さえつけ、プルードさんが動かなくなってしまう。プルードさんは救急車で病院に搬送され生命維持装置を溶着されたが意識が戻らないまま1週間後に死亡したという。ボディカムの映像（上の動画=CBSのニュースから）はテレビのニュースやインターネットに拡散して波紋を広げている。

プルードさんの家族は2日（現地時間）、警官のボディカムの映像を公開して、過剰な警察力を行使したと非難した。プルードさんの弟は「私は弟を助けてもらうために電話をかけました。リンチにされるためではありません」と怒りをぶつけた。

ロチェスター・のラブリーウォーレン市長は記者会見で、警官を停職にさせ、ロチェスター警察のラロン・シングレタリー署長を警告したと述べた。
またしても白人警官による黒人男性の暴行死に抗議デモがニューヨーク州北部で噴出している。プルードさんの事件の2か月後に黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に首を非差で押さえつけられ窒息死する事件が起きた。2つの事件の手口は似ており、一部白人警官の黒人に対する差別や虐待が常態化していることをうかがわせる。