旧統一教会の元2世信者・小川さゆりさん、教団の会見中止要求に「ひるおび」で「言ってることがめちゃくちゃ。怒りしかない」 統一教会の解散を求める署名運動開始

(2022年10 月19日15:50)

旧統一教会の元2世信者・小川さゆりさん、教団の会見中止要求に「ひるおび」で「言ってることがめちゃくちゃ。怒りしかない」 統一教会の解散を求める署名運動開始
旧統一教会に「怒りしかない」と語る小川さゆりさん(19日放送のTBS系「ひるおび」)

旧統一教会の元2世信者の小川さゆりさん(仮名)が19日、TBS系の情報番組「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演して、7日の会見中止を要求した旧統一教会に「言ってることがめちゃくちゃ。怒りしかない」と反論し「統一教会の解散を求める署名活動」を始めたことについて語った。

小川さんの両親が教会側に多額の献金をして自己破産。さらには貧困生活が理由で幼少期から学生時代にかけていじめを受け、高校卒業後2年間のアルバイト代200万円を両親に全額没収されるなどの被害にあっている。そうしたなか7日に旧統一教会の規制や被害者救済のための新たな法整備を訴える会見を開いたが、会見中に旧統一教会からFAXで「彼女は彼女が言っているように精神に異常をきたしており、多くの嘘を言ってしまうようになっています。そのためこの会見をすぐに中止するように」というメッセージが届いた。文書には小川さんの両親の署名も入っていたという。

小川さんは会見で「夫と出会って4年間ずっと私を支えてくれました。きっと普通の人ならこんな自分とは結婚したいと思わないと思います。それでもどんなに症状が出たりしても私を見捨てず信じてくれました」などと涙ながらに訴え「一時心を病んだものの、夫の支えや治療により現在は正常」と反論して会見を続けた。

その後、教団側はFAXについて「ご両親及び弁護士が送ったFAXには小川さんが抱える病気についても記載されており会見を中止すべき理由として挙げられていました。その理由はあくまで小川さんが公の場の出ることでご本人の症状が悪化することを心配した親心からです」と子供だましにもならない釈明をした。

小川さんは19日放送の「ひるおび」の単独インタビューに答えて「悲しいとかショックとかそういう感情はなくて本当に怒りを感じました」と語った。
「そしてFAXの最後の方には法的措置を取るだとか、脅迫してきているわけですよね、訴えるぞと。それなのに親心でこれは言ってますというのは、ちょっとめちゃくちゃなんですね、言ってることが」と教団の対応を非難した。

現在国会でも取り上げられていることについて「被害者がずっと声を上げ続けてきたからこそ、このように国会で質問が出たりとか、岸田総理においても質問権を行使するだとか、具体的に行動を起こしてくれているという部分はあると思っています」と語り、「期待感はありますか」との質問には「正直自分としては不安の方が大きいです」と語った。
調査の期間や内容など具体性に欠けていることや、調査が長引くと教団に対策を取る猶予を与えてしまうとして迅速に動いてほしいという思いがあるという。

小川さんや被害者の会などが呼びかけ人となって今月17日からオンランで統一教会の解散を求める署名活動を開始。すでに3万人以上の署名が集まっているという。
小川さんは「悪質な団体に国がお墨付きを与えていることが被害者を増やしている要因になっている。まずは統一教会の解散を求めたい」と語っているという。

■勅使河原氏がアポなしで被害者宅を訪問し「メディアには出ないでほしい」

また、元妻が旧統一教会の信者で教団が原因で家庭崩壊を招いたという橋田達夫さん(64)は18日、記者会見して高知の教団に返金を求めていたところ、旧統一教会の教会改革推進本部長の勅使河原秀幸氏が16日、橋田さんの自宅にアポなし、マスクなしで訪れて「メディアに出ないでほしい」「1対1で話したい」などと言われ拒否したことを明かした。勅使河原氏が会いたいといっていたが「家の方には来ないでほしい」と断っていたという。橋本さんは「怖かったですね。バッグ下げてましたからね。中に何が入っているかわからない」と訴えた。「前日断っているのに結局夕方に来てですね、僕はそれから24時間寝ていない。いつ誰が入ってくるかわからない。もう約束は全然守りませんのでいつ暴力で来るかもわかりません」などと怒りをあらわにした。

ここへきて相次いで明るみに出ている教団の被害者への理不尽な対応。安倍元首相の暗殺事件をきっかけに、数多くの自民党議員との長年のずぶずぶな関係が発覚して、岸田首相はいまさらながら教団との関係は断ち切るとしているが、そもそも同教団は霊感商法や莫大な献金で信者が自己破産を招くなど宗教法人として存在していること自体が問われている。