松本人志、3月28日に第1回口頭弁論 週刊文春を名誉棄損で提訴 1審判決まで1年半から2年

(2024年2月17日11:45)

松本人志、3月28日に第1回口頭弁論 週刊文春を名誉棄損で提訴
松本人志(公式サイトから)

お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志(60)から性的行為を強要されたと主張する女性の証言を報じた週刊文春の記事を名誉棄損として文芸春秋社などを相手取って提訴した訴訟の第1回口頭弁論が3月28日に東京地裁で開かれることが15日、分かった。

松本側は昨年12月に発売された週刊文春の記事や文春オンラインの記事で「筆舌に尽くしがたい精神的損害を受けた」として、5億5000万円の損害賠償や訂正・謝罪記事の掲載を求めている。松本は1月8日、「様々な記事と対峙して、裁判に注力したい」として芸能活動を休止した。

昨年12月27日に発売された週刊文春は、女性2人が2015年に都内の高級ホテルで行われた飲み会に参加した際に松本から性的な行為を強要されたとする証言を報じた。

朝日新聞16日付朝刊によると、松本側は訴状で「性的行為を強要した客観的証拠は存在しないのに、一方的な供述だけを取り上げた」などとし、「極めてずさんな取材に基づく記事」と主張。さらに、「芸能活動に致命的な負の影響を与えた」として、テレビ番組の出演休止で受けた精神的苦痛への慰謝料は「5億円を下らない」としている。

週刊文春編集部は松本側が提訴したことを発表した1月20日、文春オンラインにコメントを掲載。「一連の記事には十分に自信を持っています。現在も新たな告発者の方々のお話をうかがい、慎重に裏付け取材をしております。提訴によって萎縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」として毎週続報し、これまでに1多数の女性による松本問題の証言を報じている。
また16日には「これまでの報道内容には十分自信を持っております。訴状の中身を精査し、次号の週刊文春でこちらの主張をしっかりお伝えします」とのコメントを発表した。
松本VS週刊文春の裁判はどのように進行し、どんな判決が待ち受けているのか。法曹関係者は「1か月半か2か月に1回、計10回前後、口頭弁論が行われる。双方が準備書面や関係者や当事者の陳述などで主張したり、相手の主張に反論したりするが、双方の弁護士が出廷して行われる。松本が直接法廷で証言するとしても最終局面で行われる。性被害を主張した女性もプライバシーを保護した上で証言する可能性は高いとみられます」と予想する。
「争点は、女性が主張している松本の性加害があったかどうか。その時の様子を記録したビデオや録音データーなどがあれば別だが、仮に松本側が主張する『客観的証拠は存在しない』ということが事実だとしても、女性の証言がカギとなるとみられる。その証言内容の真実性が裁判官によって認められるかどうかによって決まると予想されます」(同法曹関係者)。
1審判決までに1年半から2年。「1審でどちらが勝訴するにしても、負けた側やあるいは双方が判決を不服として控訴するとみられ、さらに上告すれば最高裁で判決が確定するまで4、5年かかることが予想されます」(同)。長い裁判闘争がようやく3月28日にスタートする。