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フジテレビ、港前社長と大多元専務を提訴 損害賠償50億円請求
(2025年8月29日17:45)

タレント中居正広氏と元フジテレビ女性アナウンサーのトラブルをめぐる一連の問題で、フジは28日、港浩一前社長と大多亮元専務に対し、計50億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したと発表した。同問題に関連して、フジは6月30日までに約453億円の損害を被っており、50億円はその一部として2人に支払いを求めている。一連の問題でついにフジが2人を提訴したことで新たな波紋を広げている。
フジは、港氏と、大多氏は、2023年6月に中居氏と元女性アナの間で発生した事案について、「重大な人権侵害の可能性のある事案であり、フジテレビ元 従業員に対して適切な配慮をするとともに、会社の経営に生じ得る重大な影響又は著しい損害の発 生を予防、回避又は低減させるため、①報告を受けた事案について事実関係の調査を行い、②調査 した事実関係を踏まえ、専門的な助言を収集した上で、原因を分析して適切な対策を検討・実行し、 ③フジテレビの内規であるコンプライアンス及びリスクの管理等に関する規程にしたがってコン プライアンス等担当役員に指示して対策チームを設置するといった善管注意義務を負っていたにもかかわらず、これらを怠りました」(フジの「損害賠償請求訴訟の提起に関するお知らせ」より)と指摘。
「その結果、フジテレビに損害を与えたとして、会社法423条1項に基づき、被告らの任務懈怠によりフジテレビが被った損害の一部について、損害賠償請求をするものです」(同)として、 6月30日までにフジテレビが被った損害額 453 億 3503万6707円の一部として、両被告に連帯して50億円の支払いを求めている。
そして、「当社およびフジテレビがコンプライアンス強化に真摯に取り組む姿勢を明確に示すとともに、 人権とコンプライアンスを最重要とする企業風土を確かなものにしていくためには、今回の事案に 係るフジテレビ元取締役の責任を追及することが不可欠であると判断しております。当社は本訴訟を 含めた一連の取り組みを通じて、公共性をもって社会に貢献できる企業グループであることを目指し、 着実に改革を実行してまいります」(前同)としている。
フジなどが設置した第三者委員会は、元フジアナウンサーの女性が「業務上の延長線上で」中居氏から「性暴力を受けた」と認定。港氏と大多氏は23年8月に、フジの従業員から報告を受けたが、女性への適切な対応や会社への影響を回避する対策を怠り、中居氏の出演番組を継続したとしている。
裁判の展開について法曹関係者は、「第三者委員会の報告書もあり、港氏と大多氏は記者会見で謝罪していることなどから、賠償責任を認められる可能性は高いと予想される。50億円の請求に対してどこまで裁判所が認めるかが注目される」と予想する。そもそもの当事者である中居氏に対する訴訟の可能性も注目されるが、「中居氏と元フジ女性アナが示談して、お互い守秘義務を負っていることから、フジが中居氏を提訴することはハードルが高そうにも思えるが、フジテレビと港氏、大多氏に対する損害賠償裁判の結果によっては中居氏にまで波及する可能性がゼロとは言い切れないのでは」(同法曹関係者)
いずれにしても、まずはフジが港氏、大多氏を相手取った50億円裁判の成り行きが注目される。