マドンナに噛みつかれたニューヨーク・タイムズが反論

(2019年6月13日)

マドンナ(60)が、「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に掲載されたマドンナの特集記事に対して、年齢にこだわるなど表面的で失望し「レイプされた気分」と自身のインスタグラムで激怒して非難した騒動で、ニューヨーク・タイムズの編集者が反論して記事を書いた記者を擁護した。ニューヨーク・タイムズVSマドンナの”バトル”が波紋を広げている。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、マドンナは6日、5日に発売された「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に掲載されたマドンナの記事に対して自身のインスタグラムに同記事を痛烈に非難する長文を投稿して波紋を広げている。

マドンナがやり玉に挙げた記事は、「マドンナ60歳」というタイトルで「年を重ねる元祖ポップクイーンはなぜ女王の座を譲ることを拒否するのか」といったサブタイトルがついている。ヴァネッサ・グリゴリアディス氏の署名記事で、かなり長文の記事だ。マドンナのデビューから現在までの軌跡をたどり、2人目の夫の映画監督ガイ・リッチーと離婚したときに7500万ドル(約81億円)を財産分として取られたたことなどプライベートのエピソードを紹介。そして「60歳になっても、年取った女性に対する先入観を振り払い、創造的で挑発的でセクシャルであり続けることにあこがれる」とマドンナを賞賛している。しかし、マドンナはこの記事を気に入らなかったようだ。

マドンナはインスタグラムに記事に使われたマドンナの目の裂け目からマドンナが顔をのぞかせているコラージュ写真や打ち合わせをしているときの写真を投稿して、「記事を書いたジャーナリストは、数か月間私と過ごし、多くの人が見ることのできない世界に招かれたのに、私の吹き替えの民族だとかカーテンの好みだとか些末なことに焦点を当て、わたしが男性だったら問題にされない年齢についてのコメントを延々と求めた」などと痛烈に批判した。

そして「レイプされたような気持ちだ。19歳のときにレイプされた経験と同じ気分だ」という。さらに「これはニューヨーク・タイムズが家父長制を創設した一人であることの証明で、家父長制に死をという女性たちの運動も起きている。わたしは家父長制との闘いをやめない」などとニューヨーク・タイムズ批判を展開した。

これに対してニューヨーク・タイムズのスタイル欄を担当する編集者チョイレ・シチャ氏が反論した。「マドンナは何に激怒しているのか?」と題したコラムで「マドンナはインスタグラムで完全にこの人物紹介記事を嫌っていることを辛辣にグラッフィックに描写しているけど、なぜなのか私にはよくわからない」と困惑していることを表明した。「それ(年齢)について書かれることはしばしば恐ろしいことだ。だから当然のリアクションだと思うが」と指摘した。

そのうえで、バネッサ・グリゴリアディス記者の記事を「マドンナの人生のあまり知られていない面白い事実を読者に提供した」などと評価した。

マドンナはニューアルバム「マダムX」を14日にリリースして、9月からワールドツアーをスタートする。ツアーのチケットの売り上げが芳しくないとも報じられており、ニューヨーク・タイムズに噛みついてひと騒動起こすことで宣伝効果を狙った可能性も捨てきれない!?