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トム・クルーズ、ゴールデングローブ賞のトロフィー3つを返還 主催のHFPAに抗議

(2021年5月11日20:50)

トム・クルーズ、ゴールデングローブ賞のトロフィー3つを返還  主催のHFPAに抗議
(トム・クルーズ=インスタグラムから)

ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)に対する抗議が止まらない。スカーレット・ヨハンソン(36)らが抗議したのに続いて、トム・クルーズ(58)がゴールデングローブ賞のトロフィー3つを協会に返還し、HFPAへの抗議の意思を示したことが分かった。同賞の授賞式を毎年中継している米NBCは来年の中継を見送ることを決めた。

米サイト「DEADLINE」によると、トム・クルーズは10 日(現地時間)、これまでに獲得した3つのゴールデングローブ賞のトロフィーをHFPAに返送したという。クルーズはこれまで「7月4日に生まれて」(1989年)と「ザ・エージェント」(1996年)で主演男優賞、「マグノリア」(1999年)で助演男優賞を受賞している。「これは新しい試みだが、他の人が彼に倣って、HFPAの受付が金色のトロフィーでぎっしりになっても不思議ではありません」と同サイトは報じた。

HFPAを批判している映画監督で映画プロモーターのエイヴァ・デユヴァーネイ(48)は自身のツイッターに「DEADLINE」の記事の写真を投稿して「トム・クルーズは『ザ・エージェント』、『マグノリア』、『7月4日に生まれて』のゴールデングローブを箱に入れてHFPAの受付に送り、彼らの女性差別、同性愛嫌悪、人種差別的な排除、ハラスメント、偏見に抗議した」と賞賛した。

HFPAをめぐってはロサンゼルス・タイムズが会員に黒人がゼロと報じてから抗議の声が広がり、Netflix、Amazon、スカーレット・ヨハンソン、マーク・ラファエルなどが抗議していた。ヨハンソンは「セクハラ質問を受けた」などとして協力しないよう呼び掛けた。HFPA批判が広がるなか、毎年授賞式を中継してきたNBCは10 日(現地時間)、「改革を適切に実行するには時間がかかる」などとして来年の授賞式の中継を見送ると発表。アカデミー賞の前哨戦といわれて注目されていたゴールデングローブ賞が大炎上している。

米サイト「TMZ」によると、HFPAは、8月までに20名の新会員(おそらく全員がBIPOC-=黒人・先住民・有色人種)を追加し、18か月で会員数を50%増加させるプロセスを開始すると発表。 5月末までに、ダイバーシティなどのコンサルタントを雇用し、新しい行動規範を展開し、会員を早急にトレーニングすることを目指すなどの改革案を発表した。6月には、新しい規約を独立した会社に依頼して見直し、新しい資格審査委員会を設置。7月には、新しい細則がすべて採択されすべての変更が有効になるようにする。そして8月にHFPAの新しいメンバーを承認したいと考えているという。NBCは、HFPAが改革を実現できれば2023年1月にゴールデングローブ賞を復活させる可能性を残しているという。