第28回放送映画批評家協会賞 「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞

(2023年1月5日11:45)

第28回放送映画批評家協会賞 「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(公式サイトから)

第28回放送映画批評家協会賞(Critics’Choice Award)の授賞式が15日夜(現地時間)、ロサンゼルスのフェアモント・センチュリープラザホテルで開催され、映画部門でカンフーとマルチバースを融合させたミシェール・ヨー主演のSF映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(原題:Everything Everywhere All at Once)(日本3月3日公開)が作品賞を獲得した。同作は監督賞(ダニエル・クワンとダニエル・シャイナート)、脚本賞、助演男優賞(キー・ホイ・クワン)も受賞した。

同賞では「エブリシングー」が最多14部門にノミネートされ、続いてスティーブン・スピルバーグ監督の「フェイブルマン」が11部門とこの2作品が主要賞を獲得するとみられていた。ゴールデングローブ賞では「フェイブルマン」が作品賞(ドラマ部門)と監督賞を独占したが、放送映画批評家協会賞では「エブリシングー」が作品・監督賞などをさらった格好だ。

主演女優賞は「TAR/ター」のケイト・ブランシェットが選ばれた。ブランシェットは第80回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)に続いての受賞となり3月12日(現地時間)に開催される第95回アカデミー賞でも主演女優賞の有力候補とみられている。
主演男優賞は「ザ・ホエール」(4月日本公開)のブレンダン・フレイザーが受賞。
助演女優賞は「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」のアンジェラ・バシェットが受賞した。
コメディ映画賞は「ナイブズ・アウト:グラス・オニオン」、長編アニメ賞は「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」、外国語映画賞は「RRR」が受賞した。

米「DEADLINE」によると、放送映画批評家協会の会員は全米に広がっていて国際的にも会員数が増えているという。そして「エブリシングー」は地方票を大量に獲得したという。アカデミー賞作品賞でも同作と「フェイブルマン」が拮抗しそうな雲行きだ。

そして主演女優賞はケイト・ブランシェットが本命でミシェール・ヨーガ対抗とみられる。 アカデミー賞の主演男優賞部門では、放送映画批評家協会賞のブレンダン・フレイザー(「ザ・ホエール」)、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)のオースティン・バトラー(「エルヴィス」)、同主演男優賞(コメディ・ミュージカル部門)コリン・ファレル(「イニシェリン島の精霊」1月27日日本公開)、ロサンゼルス映画批評家協会賞の主演男優賞ビル・ナイ(「生きるLIVING」3月31日日本公開)の4人はアカデミー賞にノミネートされるのは確実だという。