「FALL/フォール」 地上600メートルのTV塔での超高所サバイバル・スリラー

(2023年1月29日20:30)

「FALL/フォール」 地上600メートルのTV塔での超高所サバイバル・スリラー
「FALL/フォール」(© 2022 FALL MOVIE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.)

地上600メートルのTV塔に取り残された2人の女性の運命を描いたスリルと恐怖のサバイバル・スリラー。「ファイナル・スコア」(2019年)で実際のサッカースタジアムを使って爆破シーンを撮影し、ロバート・デ・ニーロ、ジェフリー・ディーン・モーガン主演の「タイム・トゥ・ラン」(2016年)では走行するバスの中で次々に巻き起こる出来事を、限られたシチュエーションを駆使して迫力のアクションを作り出したスコット・マン監督の最新作。

「FALL/フォール」 地上600メートルのTV塔での超高所サバイバル・スリラー
「FALL/フォール」(© 2022 FALL MOVIE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.)

主人公のベッキーに映画デビュー作「Badland」(2007年)でミラの国際映画祭の最優秀女優賞にノミネートされ、「アナベル 死霊人形の誕生」(2017年)や「シャザム!」(2019年)などの主要キャストを務めたグレイス・フルトン、親友のハンターにドラマ「マーベル ランナウェイズ」(2017年)に主演して人気が出て、「ハロウィン」(2018年)で演技が高く評価されたヴァージニア・ガードナーなどのキャスト。
2022年/アメリカ/英語・106分/原題:「FALL」/配給:クロックワークス



■ストーリー

断崖絶壁の山でフリークライミングをしているときに最愛の夫ダンを落下事故で亡くしてしまい、ベッキー(グレイス・フルトン)は、悲しみのどん底から抜け出せず1年が経とうとしていた。そうしたなか、親友のハンター(ヴァージニア・ガードナー)がベッキーを立ち直らせようと、現在は使われていない地上600メートルのモンスター級のテレビ塔に登る計画を持ち掛け、2人は老朽化して足場が不安定になった梯子を登り、何とか頂上にたどりつくことに成功して達成感を味う。そして別記は夫の遺灰を空からまくことで、彼を偲び、新たな一歩を踏み出す決意を示すが、それもつかの間、梯子が崩れ落ちて、2人に次々に困難が襲い掛かかる。携帯の電波も届かず、救出を依頼するメモを入れたドローンを飛ばすも墜落してしまい、頂上で立ち往生して究極のサバイバルが始まる。はたして2人は地上に生還できるのか―。

「FALL/フォール」 地上600メートルのTV塔での超高所サバイバル・スリラー
「FALL/フォール」(© 2022 FALL MOVIE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.)



■見どころ

地上600メートルの狭いスペースで繰り広げられる究極のサバイバル劇がなんともスリリングで、まるで2人の悪戦苦闘をその場で目撃しているような臨場感があり、文字通り生きた心地がしないホラー映画に勝るとも劣らない恐怖感がある。そして、2人が知恵を絞って自分たちの技術と知識を駆使して危機脱出に向けた様々なアイディアを繰り出すのも見もの。ベッキーの生前の夫ダンに対するハンターの複雑な思いが明るみに出るドラマも絡んで最後まで目が離せない展開が続く。
(2023年2月3日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー)