「異端者の家」ヒュー・グラントが若い女性宣教師2人を餌食にするサイコ男を怪演

ヒュー・グラントが布教に訪れた若い女性宣教師2人を餌食にする恐怖の男を怪演するサイコ・スリラー「異端者の家」が4月25日、公開となった。

本作は、『ミッドサマー』（19）や『LAMB／ラム』（21）など規格外の狂気を提示し続けてきたA24が、新たに仕掛けた信念を試す、脱出サイコ・スリラー。『クワイエット・プレイス』（18）の脚本で注目を浴びたスコット・ベック&ブライアン・ウッズが監督・脚本を手掛け、人間に対するプリミティブな恐怖を突きつける。

宣教に訪れたシスターを並外れた頭脳で翻弄する謎の男ミスター・リードを演じるのは、『ラブ・アクチュアリー』（03）、『ノッティングヒルの恋人』（99）、『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズなど多数のヒット作で世界を虜にしてきた元祖“ロマンティック・コメディの帝王”ことヒュー・グラント。新境地となる猟奇的な演技は「死ぬほど恐ろしい」「キャリア史上、最も印象に残る演技の一つになる」と絶賛され、第82回ゴールデングローブ賞や第78回英国アカデミー賞など名だたる賞にノミネートされた。

2人のシスター役には、フレッシュな魅力を持つソフィー・サッチャーとクロエ・イーストが大抜擢された。ヒュー演じるミスター・リードが支配する、迷宮のような家から脱出を試みる難しい役どころを演じ切った。閉ざされた家で男が迫る究極の選択は、観る者を出口の見えない迷路へと引き摺り込む。

【STORY】

純朴なシスター・バクストン（クロエ・イースト）と冷静なシスター・バーンズ（ソフィー・サッチャー）の2人の若いモルモン教の宣教師は、雨が降る中布教のために森に囲まれた一軒家を訪れると、気さくな中年男性リード（ヒュー・グラント）が出てきて、雨に打たれる2人に家の中で話そうという。教義で男性だけの家には入れないというと、妻がいるというので安心して家の中に入る。
だが妻は姿を現さず、リードはブルーベリーパイを焼いているのだという。飲み物とアロマキャンドルで2人をもてなすリードに、2人が教義を説明すると、リードは「どの宗教も真実とは思えない」などといい「真なる唯一の宗教」について語りだす。2人が不審を募らせるなか、リードが席を外した時にアロマキャンドルを見ると「ブルーベリーパイの香り」と書いてあった。異様な空気を感じ始めた2人は、教会から呼び出されたと嘘をつき脱出しようとするが玄関のカギは開かず、リードは「タイマー式で開けられず、帰るなら裏口から出ればいい」という。家の奥に「信仰」と「不信仰」と書かれた2つの扉があり、どちらかを選ぶように言われたバーンズは「信仰」の扉を開けると地下に降りていく階段があり、戦慄の展開が2人を待ち受ける。果たして2人は「異端者の家」から無事に脱出することはできるのかーー。

【見どころ】

ヒュー・グラントが優しそうな笑みを浮かべながら巧みに2人の若い宣教師を家に招き入れてもてなし、独自の宗教論で2人を揺さぶり、やがて狂気をむき出しにして2人を恐怖のどん底へと落としていくサイコな男を熱演している。”ロマコメの帝王”からは想像できない、優しい顔の裏に底知れぬ凶暴性を秘めながら、一方では類まれな知性で独特な宗教論を語るというこれまでにない悪魔的なモンスター像を作り上げた。サイコな展開だけでなく様々な宗教に精通した上での独特な宗教論を繰り広げるリードに、バーンズが反論し、緊迫した宗教対話が展開されるのも見どころになっている。そして2人の宣教師が知性や機転を利かせ極限状態でそれぞれのサバイバルの死闘を繰り広げるシーンも見もので、異色のサイコ・スリラーになっている。

【クレジット】
監督／脚本：スコット・ベック、 ブライアン・ウッズ
キャスト：ヒュー・グラント、ソフィー・サッチャー、クロエ・イースト
原題：Heretic｜2024年｜アメリカ・カナダ｜字幕翻訳：松浦美奈 上映時間：1時間51分 配給：ハピネットファントム・スタジオ
公式HP：https://happinet-phantom.com/heretic/
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4月25日（金）TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開


■コンセプトストア「V.A.」と本作のコラボが決定