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映画
片山監督最新作「時のおと」 福井県の5つの街で1 年かけ四季を巡りながら撮影
(2026年2月7日12:45)

福井県出身の片山享監督が福井県の5つの街で1 年かけ四季を巡りながら撮影した最新作「時のおと」が1月31日より東京・中野区のポレポレ東中野にて上映中されている。
デビュー作『轟音』がスペイン・シッチェス映画祭や米・JAPANCUTSで上映されるなど、国内外で高い評価を獲得してきた福井県出身の映画監督、片 山享。俳優としての感性を生かし、人間の心の揺らぎと日常のリアリティ、 そして“嘘のない映画”を貫く彼の演出は、映画ファンから熱い視線を浴びている。
2025年には新作『かぶと島が浮く日』が広島国際映画祭でワールドプレミアを控え、注目度が高まる中、片山監督が手掛ける最新作『時のおと』が上映中だ。
そこでしか聴けない音がある――方言を起点とした本作のテーマは、「音があるからその街はその街である」という哲学。福井県の5つの街で1 年かけ四季を巡りながら撮影が敢行された。キャストには、上のしおり、葵うたの、笹木奈美、窪瀬環、千馬龍平、柳谷一成ら魅力的な面々が集結し、ベテラン俳優の津田寛治も名を連ねる。
さらに、福井市、小浜市、 南越前町、鯖江市、勝山市の全面協力のもと、実際にその街に暮らす人々が多数出演。 彼らが奏でる生活の音は、とてもやさしく、静かでありながら、そこで流れる“音”こそが、その街にしかない “音”であり、誰しもの記憶をくすぐる音でもある。そして作品に圧倒的なリアリティと温かさをもたらしている。 街に生きる人々を真摯に描き、あたかもその街に一緒に住んでいるかのような感覚になる新しい街の映画が誕生した。





■監督プロフィール
片山 享(かたやま りょう) 1980 年福井県鯖江市生まれ。俳優として映画・舞台で活動したのち、2017年より映画監督としてのキャリアを開始。長編初監督 作 『轟音』(2020)はスペインの シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭 ブリガドーン部門に正式出品され、 国際的な注目を集めた。 その後も『道草』『わかりません』などを発表し、人間の心の揺れと日常のリアリティを描く演出で知られる。2025年には最新 監督作 『かぶと島が浮く日』 が完成し、広島国際映画祭にてワールドプレミアされるなど、国内外でさらなる活動の広がりを見 せている。 俳優としての感性を活かした丁寧な人物描写と、“嘘のない映画”を追求する姿勢が一貫した特徴である。
■監督コメント
「方言」がこの映画の起点でした。方言について日々考えていたら、方言も音なんだと気付きました。そして、その音がその街をその街にしているんだと思いました。その街で生まれる人、その街を出ていく人、その街に来る人。その奏でられてきた音たちが 今の街をつくっている。だから、その音を撮れば、きっとどこかで聴いた音と合わさって、記憶をくすぐられ、映画で描かれてい る街々にあたかも住んでいたような、住んでいるようなそんな感覚になれるのではないかと思いました。見知らぬ街をそう思えた 時、今自分のいる街の音もちょっと愛おしく思えたら嬉しいなって思っています。
【あらすじ】
女子高生は演劇部として最後の夏を迎える。 街の音に憧れた女性は時を止めようとする。 漁師はいずれおとずれる世代交代に向き合いながら生きる。移住してきた男性は春を待つ野菜を育てる。
【見どころ+】
冒頭の「福井市編」では演劇部に所属する3年生の女子高生3人が、最後の夏を迎え、大会で演じる劇の練習をして演技について熱く語ったりする青春の様子がドキュメントタッチで描かれ、部室の扇風機の音や路面電車のなど音が印象的だ。また「小名浜編」では芸者の先生の指導で三味線のけいこに励む操(窪瀬環)の修行の様子や三味線の音。さらに「南越前町河野編」では漁師の家庭に生まれ、父の船を継ぐタイミングを計りかねている龍平(千馬龍平)をめぐるドラマが描かれる。「勝山市編」では長崎から移住してきた迎和哉(柳谷一成)が農業に取り組み、串焼き屋でバイトをしながら店にやってくる地域の人たちに溶け込もうとする姿や、和也が惹かれている保育園の先生のかほ(久保田佳穂理)との交流が描かれる。そしてかほたちが取り組む地元の盛大な祭りのシーンは圧巻だ。かほたちが踊るようにして叩く太鼓の音が鳴り響く。その時々の音が主旋律のように全編に流れるという斬新な手法が心地よい。「音」でつなぐそれぞれの街や人々のドラマはとてもリアルで自然でやさしさにあふれているが、その中に生きる力強さも感じさせる作品になっている。
【クレジット】
タイトル:『時のおと』
出演:上のしおり 葵うたの 笹木奈美 窪瀬環 千馬龍平 柳谷一成 もも 千馬和弘 三嘴武志 津田寛治
監督/撮影/編集:片山享
プロデューサー : 宮田耕輔 植山英美 脚本 : 片山享 Kako Annika Esashi 録音 : 杉本崇志 坂元就 整音 : 杉本崇志 カラリスト : 田巻源太 編集協力 : 秦岳志 スチール : 坂本義和 三味線指導 : 杵屋禄宣 もも 英訳 : 服部きえ子
海外セールス : ARTicle Films 制作プロダクション : ハナ映像社 製作 : ふくいまちなかムービープロジェクト
協力 : 福井市 小浜市 南越前町 鯖江市 勝山市 企画:福井県
©ふくいまちなかムービープロジェクト
公式X:https://x.com/Fukuinooto
公式Instagram:https://www.instagram.com/toki_no_oto_291/
2026年1月31日(土)より、ポレポレ東中野にて公開中