第49回日本アカデミー賞 「国宝」10冠 吉沢亮最優秀主演男優賞 倍賞千恵子45年ぶり最優秀主演女優賞

(2026年3月14日9:30)

第49回日本アカデミー賞 「国宝」10冠 吉沢亮最優秀主演男優賞 倍賞千恵子45年ぶり最優秀主演女優賞
10冠「国宝」の㊨から李相日監督、吉沢亮、横浜流星、渡辺謙らスタッフ・キャスト(13日放送の日本テレビ「日本アカデミー賞!! No.1映画&俳優を発表」より)

第49回日本アカデミー賞の授賞式が13日、都内で開かれ、実写邦画史上初の興行収入200億円を超えるなど社会現象になった「国宝」が最優秀作品賞、李相日監・最優秀監督賞、吉沢亮・最優秀主演男優賞など10冠を獲得した。また「TOKYOタクシー」の倍賞千恵子が45年ぶりに最優秀主演女優賞を受賞した。

最優秀主演男優賞は、昨年「正体」で同賞を受賞してプレゼンターを務めた横浜流星が発表。吉沢亮の名前が告げられ登壇した吉沢は、横浜と抱き合い握手を交わした。
「国宝」で任侠の一門に生まれながら上方歌舞伎の名門に引き取られ、横浜演じる名門の当主の息子大垣俊介と切磋琢磨しながら歌舞伎俳優の女形として生きる立花喜久雄を熱演した吉沢は、「非常に嬉しく思っております。僕の名前を呼んでくれて、このトロフィーを渡してくれた横浜流星とともに大変な稽古期間を乗り越え、なんとか今までお芝居って楽しいなという思いだけで役者を続けてきた」と振り返った。
そして「今回、その芸の道を生きる人間の業というか、その道の険しさみたいなものを改めて痛感して、そしてその先にある本当の喜びのようなものに少し触れられたような気がして、改めてこの道に生きる自分を見つめ直す機会になりました。本日はありがとうございました」と語った。

授賞式の最後に「国宝」10冠目となった最優秀作品賞が発表され、李相日監督、吉沢亮をはじめスタッフ・キャストが登壇。主演男優賞を受賞した吉沢が代表sして再びスピーチをした。
「本当に嬉しく思っております。ありがとうございます。なんか同い年の役者から役者っていう仕事はやっぱりかっこいいんだなっていうことをこの作品を見て思ったっていう話をしてくれて、それがなんか僕の中で非常に心に残ってるんですけれどもこのゲイの世界に生きている人でもそうじゃない人でも、何かこう本気に何かに打ち込む姿を見ると、やっぱり人は感動するんだなっていうのがこの映画で伝わったのかなっていう…ちょっと何言ってるのか、自分でもよく分からなくなってきてるんですけど、あの本当にありがとうございます」といい、横浜らを笑わせる一幕も。

最優秀監督賞を受賞した李相日監督は「とにかく美しい映画を作りたいと思っていたんですね。その美しいというのはやっぱり歌舞伎という伝統芸能の舞台の美しさ。それだけではなくて、芸に対して人としてどこまでも何かを極めていくという、そういった人間だからこそある美しさを描きたいと思ってこの作品に臨みました」と述べた。そして「映画で世界を変えられるとまでは言い切れませんけど、何かこう悪い方、悪い方に行く流れを踏みとどまる力は、映画にはあるんじゃないかと思っています。どうもありがとうございました」と激動する世界情勢について印象的なコメントを残した。

第49回日本アカデミー賞 「国宝」10冠 吉沢亮最優秀主演男優賞 倍賞千恵子45年ぶり最優秀主演女優賞 
45年ぶりに最優秀主演女優賞を受賞した倍賞千恵子(13日放送の日本テレビ「日本アカデミー賞!! No.1映画&俳優を発表」より)

最優秀主演女優賞は「TOKYOタクシー」(山田洋次監督)で、都内の自宅を引き払い、タクシーに乗り神奈川・葉山の高齢者施設に向かう道中で木村拓哉演じるタクシー運転手と会話しながら人生を振り返る85歳の高野すみれを演じた倍賞千恵子が受賞。1981年の第4回で「遥かなる山の呼び声」「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」以来45年ぶり2度目の最優秀主演女優賞の受賞で、女優として健在ぶりを見せた。
登壇した倍賞は「戦後80年、81年にかけてこの『TOKYOタクシー』に出演させていただいたことにとっても感謝しています。本当にスタッフの皆さんのおかげです」と噛みしめるように感謝の言葉を述べ、トロフィーを掲げて「よかったね!」とテーブル席の関係者に呼びかけた、そして高野すみれの若い時代を演じて優秀主演女優賞を受賞した蒼井優に向かって「優ちゃん!」と再びトロフィーをかざすと、蒼井が涙を見せて感激するエモーショナルな場面も。そしてタクシー運転手役で共演した木村拓哉について、「タクシーの中でのシーンが多くて、バックミラーに彼の目が入ると、なんて大きな素敵な目なんだろうって、力を大変いただきました。木村君、どっかでもし聞いてたらありがとうございました」と木村にも感謝した。

■第49回日本アカデミー賞の主な受賞

最優秀作品賞 「国宝」
最優秀監督賞 李相日(「国宝」)
最優秀主演男優賞 吉沢亮(「国宝」)
最優秀主演女優賞 倍賞千恵子(「TOKYOタクシー」)
最優秀助演男優=佐藤二朗 (「爆弾」)
最優秀助演女優 森田望智 (「ナイトフラワー」)
最優秀アニメーション作品賞 「劇場版『鬼滅の刃(やいば)』無限城編 第一章 猗窩座(あかざ)再来」
最優秀外国作品賞 「教皇選挙」
(以下「国宝」のスタッフ賞)
最優秀脚本賞 奥寺佐渡子
最優秀撮影賞 ソフィアン・エル・ファニ
最優秀照明賞 中村裕樹
最優秀録音賞 白取貢
最優秀音楽賞 原摩利彦
最優秀美術賞 種田陽平、下山奈緒
最優秀編集賞 今井剛