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ハリウッド女優がトランプ大統領の「チャイニーズ・ウイルス」発言を猛批判 「アジア系アメリカ人への人種差別」

(2020年3月19日)

映画「X-MEN:アポカリプス」などで知られる米女優ラナ・コンドル(22)が、トランプ大統領(73)が新型コロナウイルスを「チャイニーズ・ウイルス」と呼んだことに「アジア系アメリカ人に対する人種差別」と猛批判した。

英紙デイリー・メール(電子版)によると、コンドルはトランプ大統領が18日(現地時間)、新型コロナウイルスを「チャイニーズ・ウイルス」と呼んだことをツイッターで猛批判して960万人のフォロワーに訴えた。コンドルはベトナム生まれのアジア系アメリカ人。

「あなたの人種差別の言葉と行動がアジア系アメリカ人社会に影響を与えていることをあなたはわかっていない」と痛烈に非難した。
「私たちのコミュニティーに危険をもたらしている事さえまったく推測できていない。どうしてあえてそんなことをするのか。自分自身を恥じるべきよ」などとつづった。
さらには「あなたがリーダーらしいことをしたのを私たちはまだ見ていない。中国の億万長者ジャック・マー(アリババグループの創業者で元CEO)が、アメリカに検査器や数百万のマスクを寄付することによってリーダーとしての行動を見せていることに注目すべきだわ。お願いだからよりよくして。あなたの外国人恐怖症のせいで、誰かが私たちに対して野蛮にふるまったり、あるいは肉体的に虐待するのなら、われわれは家を出ていくことも恐れていないのだから」と締めくくった。<

■ラナ・コンドル

1997年5月11日、ベトナムのカントー生まれ。生まれてから数か月孤児院で暮らし同年10月、2回ピューリツアー賞にノミネートされたジャーナリストでヤフー・スポーツの副社長を務めたボブ・コンドルの養子になる。
2016年、「X-MEN:アポカリプス」のジュビリー役で女優デビュー。2018年、Netflixの映画「好きだった君へのラブレター」3部作で主人公のララ・ジーン・コヴィーを演じて人気が出た。


■トランプ大統領「人種差別主義ではない。ウイルスは中国から来た」

トランプ大統領は「それは人種差別では全くない。なぜなら、それは中国から来たのだから。私は正確でありたい」と記者会見で語ったという。
「私はわが国のすべての国民を深く愛している。だが、中国はあるとき―今はやめたようだがーウイルスは米兵が原因だと言おうとした。ありえない。私が大統領でなくてもそれは中国から来たんだ」という。

■トランプ大統領「チャイニーズ・ウイルス」VS中国「ウイルスは米軍によって中国・武漢に持ち込まれた」

トランプ大統領は18日(現地時間)、ホワイトハウスでの記者会見で「チャイナ・ウイルス」とか「チャイニーズ・ウイルス」という言葉を使って「われわれのチャイニーズ・ウイルスとの戦いは重要な進展があった」と発言。新型コロナウイルスがもともと中国の武漢から発生したことからそう呼んだという。政権寄りのFOXテレビの司会者ジェシー・ワッターズは「中国は全世界の謝罪すべき」などと「中国責任論」を展開したという。

一方中国では12日(現地時間)、中国外交部の趙立堅報道官は新型コロナウイルスは「米軍によって中国・武漢に持ち込まれた」という内容のツイートをしたという。新型コロナウイルスをめぐって米中の情報戦の様相になっている。