マドンナ、米最高裁の人工妊娠中絶権判決の破棄に抗議「革命を起こそう!」

(2022年7月6日11:45)

マドンナ、米最高裁の人工妊娠中絶権判決の破棄に抗議「革命を起こそう!」
マドンナ(Instagram/@madonna)

マドンナ(63)が、米最高裁判所が6月24日(現地時間)、女性の人工妊娠中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を破棄したことに抗議して「革命を起こそう!」と訴えた。

米誌「OK!」(電子版)によると、マドンナは独立記念日の4日(現地時間)、自身のインスタグラムに女性が警備員に引きずり回され、ついには床に投げ出されるモノクロのビデオを投稿した。ビデオの最後には、フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトル(1905年~1980年)の「自由とは、自分自身の選択によって行動することである」という言葉が画面に表示された。

マドンナはこの投稿に「アメリカの女性なら、こんな生活が待っている…私たちにとってこうれは独立記念日じゃないのよ。革命を始めよう!」とコメントした。

ファンからは「マドンナは真のアメリカ人だ」とか「アメリカを立て直そう。立ち上がろう!」などと支援する声が上がったという。

マドンナはさらに自分の子供たちと花火をする動画をインスタグラムに投稿して「自由か、然らずんば死か」とコメントを添えた。

マドンナは常に自分の意見を表明しており、数カ月前には、ヌードで蝶を産む姿を描いた画像を発表した。この画像は多くの人々の反感を買ったが、「私は創造という概念を調査したかった、子供が女性の膣を通して世界に入る方法だけでなく、アーティストが創造性を産む方法も調査したかった。最も重要なことは、この機会を、今最も必要としている母子のために役立てたいということでした」と語っている。

米国の連邦最高裁が24日(現地時間)、人工妊娠中絶を女性の権利として認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆して中絶を憲法で保障された権利として認めない判断をしたことで全米に抗議デモが広がっている。歌手で女優のオリヴィア・ロドリゴ(19)が、イギリスのグラストンベリー・ミュージックフェスティバルで、今回の判断に賛成した最高裁判事を非難して「彼らは女性の自由など気にしていない」などと痛烈に非難した。
今回の最高裁判断をめぐっては、中絶に反対するキリスト教徒にアピールするため歴代の共和党大統領は73年の判決を見直す判事を指名することを公約し、今回の判断に賛成した判事の5人は共和党の大統領が指名。そのうちの3人はトランプ前大統領が指名したという。その意味で今回の判決はトランプ前大統領の”負の遺産“ともいわれている。