ロバート・デ・ニーロ、ゴッサム賞のスピーチでトランプ批判が削除されたと非難

(2023年11月29日11:15)

ロバート・デ・ニーロ、ゴッサム賞のスピーチでトランプ批判が削除されたと非難
ロバート・デ・ニーロ(Instagram/
@robert_de_niro_offical)

ロバート・デ・ニーロ(80)は、ゴッサム・インディペンデント映画賞の授賞式で自身のスピーチからトランプ前米大統領を批判するコメントが削除されたと非難した。

米Page Sixによると、デ・ニーロは27日(現地時間)、レオナルド・ディカプリオと共演した、20世紀初頭のオクラホマ州で起きた石油資源に恵まれた先住民オーセージ族を狙った連続殺人事件の実話に基づいたマーティン・スコセッシ監督の歴史ドラマ「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」への賛辞を贈るため授賞式に出席した。ゴッサム賞はニューヨークで行われるインディペンデント映画を対象とした映画賞で「ゴッサム」はNYの愛称。同作は特別賞を受賞した。

デ・ニーロは、プロンプターを読み上げながらスピーチしたが、自分のスピーチの一部が本人の同意なしに削除されたと主張した。「私のスピーチの冒頭は編集され、カットされました。それを読みたい」とデ・ニーロは携帯電話を取り出して削除されたスピーチを読みあげたという。

「歴史はもう歴史ではない。真実は真実ではない。事実でさえ、代替事実に取って代わられ、陰謀論や醜聞に振り回されている。フロリダでは、若い学生たちは奴隷が個人的な利益のために応用できる技術を教えられたと教えられている。エンターテインメント業界もこの病巣と無縁ではない」。

続けて、ハリウッドの象徴であるジョン・ウェインやドナルド・トランプ前大統領の人種差別発言疑惑を非難したという。

「前大統領は在任中の4年間に3万回以上も嘘をついた。そして、彼は現在の(次期大統領選挙に向けた)キャンペーンでそのペースを維持している」としたうえで、「しかし、彼のすべての嘘で、彼の魂を隠すことはできません。彼は弱者を攻撃し、自然の恵みを破壊し、例えば "ポカホンタス "を中傷に使うなど、無礼を働く」。これはトランプ前大統領がエリザベス・ウォーレン上院議員につけたニックネームのことを指しているという。

そして、ゴッサム賞や同作の製作・配給会社アップル社への厳しい言葉でスピーチを締めくくって喝采を浴びたという。デ・ニーロは、トランプ前大統領を「クレイジー」で「ギャングスター」などと呼んで長年批判してきた。

デ・ニーロとゴッサム・インディペンデント映画賞のスポークスマンからこの件でのコメントはなかったという。