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ハリウッド特急便
ジョニー・デップ VS アンバー・ハードの“180億円名誉棄損裁判”が4月11日スタート
(2022年3月9日15:00)
ジョニー・デップ(58)がアンバー・ハード(35)の手記を名誉棄損として5000万ドル(約60億円)の巨額損害賠償を求めた裁判と、デップが虚偽の事実を流して中傷したとしてハードがデップに1億ドル(約120憶円)を請求して反訴した“倍返し”裁判が4月11日(現地時間)、米バージニア州の裁判所で開廷することが決まった。デップはハードに対するDVを報じた英紙「サン」を名誉棄損としてロンドンの裁判所に訴えた裁判では敗訴したが、はたして第2ラウンドはどうなるのか。訴額が合わせて180億円という前代未聞の裁判の行方が注目される。
米サイト「TMZ」によると、デップは2018年12月にハードがワシントン・ポスト紙に発表した寄稿文で名誉を棄損されたとして5000万ドルの損害場使用を求めて提訴。これに対してハードは、デップが事実無根の中傷キャンペーンをして彼女のキャリアを台無しにしようとしたとして1億ドルの損害賠償を請求して反訴し、それぞれが相手の請求を破棄するよう申請したが、両方の裁判が行われることが決まったという。
4月11日(現地時間)にバージニア州で裁判が開始される予定で、証人や証拠品のための法的文書がほぼすべて提出されており、ジェームズ・フランコ、イーロン・マスク、ポール・ベタニーらが法廷に引っ張り出されて証言をする予定だという。
フランコとマスクはアンバー側の証人リストに載っており、これはデップが結婚中にハードが浮気をしていたと主張しており、おそらくそれについて話すことになるだろうという。2人はビデオ通話で証言する予定だという。女優エレン・バーキンもハードの証人リストに入っており、ほかにもディズニー、ワーナーブラザーズ、エンデバー、アメリカ自由人権協会、ロス市警の代表者もリスアップされているという。彼らはハード側に有利な証言をするとみられている。
デップは、メールを交わした俳優ポール・ベタニーにも証言申請している。ベタニーは、デップが敗訴した英国での名誉毀損裁判にも参加しており、かつて交わしたテキストメッセージを法廷で読み上げたという。
ハードと「アクアマン」の共演者ジェイソン・モモア、ジェームズ・ワン監督、ジャック・スナイダー監督とのメールのやりとりなども証拠として提出される予定だという。また、デップとJ.K.ローリング、ジャック・ホワイトの間のメールも取り上げられる予定だという。
デップとハードは名誉毀損でお互いを訴えており、裁判官はそれぞれの主張を聞き、2人の泥沼の裁判闘争に決着をつけようとしているとみられる。
デップはハードとの波乱に満ちた結婚生活をめぐる名誉毀損訴訟で敗訴している。デップは「ワイフ・ビーター」(妻に暴力をふるう夫)との見出しでハードへのDVを報じたにサン紙を名誉棄損で訴えたが判事は「記事はおおむね真実」と認め、デップは敗訴。控訴したがこれも敗訴した。このロンドンでの裁判の記録が米国での裁判にも影響を与えるとみられる。
一方、ハードは、デップの米国での訴訟は「虐待と嫌がらせ」に過ぎないと主張。彼女を「売春婦」「メス豚」「非人間的なクズのコバンザメ」など「最も恐ろしい名前」で呼ぶなど再び「横暴な物理的な暴力」を振るったと厳しく非難。さらにデップまたは彼の代理人は、「彼女をターゲットにする目的で特別に作成されたSNSのアカウント」を使って事実無根の中傷キャンペーンを展開し「彼女の人生とキャリアを台無しにしようとした」と主張。そのうちのいくつかはロシアと結びついている可能性も示唆しているという。
デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
18年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラから醜い男にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップの名誉棄損裁判では、「サン」の記事は「おおむね事実」としてデップは敗訴し,
控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。