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ハリウッド特急便
アンバー・ハードの弁護士、ジョニー・デップの「気絶写真」や「コカイン写真」を法廷で公開
(2022年4月22日12:15)
ジョニー・デップ(58)が元妻アンバー・ハード(35)がワシントン・ポスト紙で発表したコラムを名誉棄損として5000万ドル(約64億円)の賠償金を請求した裁判で21日(現地時間)、ハードの弁護士がデップを尋問し、デップのコカイン隠し場所の写真や「気絶」している屈辱的な写真などが明らかにされた。米メディアが報じた。
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ハードの弁護士は、2013年3月に撮影された写を陪審員に見せた。そこにはデップのパーティー用品がテーブルの上に散らばっており、ウィスキー、数本のコカインのライン、ワイン、そしてキース・リチャーズのCDなどが写っていた。デップはその写真は、アルコールとドラッグ断ちを破ってしまったときに時に撮られたものだと述べたという。
朝からウィスキーを飲むことはよくあるのかと聞かれたデップは「ハッピーアワーはいつでもいいんじゃないのか」と答えて法廷の笑いを誘ったという。テーブルの上にあった「J.D.のもの」と書かれた小さな箱でコカインを持ち歩いていたのではないかという指摘は否定した。
さらに、ハードが2014年にボストンで撮ったというアイスクリームで「気絶」しているデップの写真が陪審員に見せられた。デップは、この写真は1日17時間労働を終えてオピオイドを服用した後に撮ったものだとしたうえで、ハードが、アイスクリームを食べると眠ってしまうことを知っていて渡したという。「私はアイスクリームのお祭りに参加していたわけではない。あれは彼女が撮った素晴らしい写真だ」などと語った。
また、デップはマリリン・マンソンやポール・ベタニーを含む有名な友人たちと以前ドラッグを使用したことがあることを認めたという。マンソンとコカインをやったことがあるかと聞かれ「一緒にコカインを使用したことは多分2、3回ある」といい「マリリン・マンソンがあまりしゃべらないように薬を飲ませたことがある」とジョークを飛ばしたという。
2012年の別の友人とのメールのやり取りで、デップは「マリファナを大量に摂取している」などと告白していたことも明らかにされた。その後、デップが自分のレコーディングスタジオで大量のマリファナを隠し持っている写真が陪審員に見せられた。
デップはハードのDV被害を否定し実際にはハードが加害者だったと主張しているが、ハードの弁護士は、デップはしばしば酔っていたし、失神するほど薬でハイになっていたので、何が起こったか(ハードに対するDV)を否定することはできないと主張した。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
18年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラから醜い男にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップの名誉棄損裁判では、「サン」の記事は「おおむね事実」としてデップは敗訴し,
控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が2022年4月12日(現地時間)、米バージニア州フェアファックスの裁判所で開始。ハードは1億ドル(約125億円)を請求して反訴している。