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ハリウッド特急便
アンバー・ハードが証言「デップに恥骨を掴まれ『男らしくタフになりたいか』と言われた」
(2022年5月17日12:30)
ジョニー・デップ(58)の元妻アンバー・ハード(36)に対する名誉毀損裁判が16日(現地時間)、米バージニア州フェアファックスのフェアファックス郡巡回裁判所で再開され、ハードが「アクアマン」続編の出演シーンを大幅にカットされたことや、結婚生活の最後の数ヶ月のデップのDVについて詳しく証言した
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ハードは、デップとのトラブルが彼女のキャリアにダメージを与えたと語った。2018年の「アクアマン」で100万ドル(約1億3000万円)を稼いだ後、ハードは来年公開予定の第2弾「アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム」で200万ドル(約2億6000万円)を受け取る契約になっていたという。
しかし、第2弾では、彼女のシーンの多くがカットされたと述べた。「脚本を渡された後に、アクションがあるシーンや私のキャラクターと別のキャラクターが戦っている描写が削除された新しいバージョンの脚本を渡された」という。ジェイソン・モモア演じるアクアマンとの共演で海中の王国ジベルの王女メラを演じるハードは、続編での出演シーンが10分未満になると伝えられている。
ハードは、2016年5月に離婚を申請した後、デップが彼女のキャリアと評判を台無しにするために「中傷キャンペーンを仕掛けた」と主張し、デップに「中傷キャンペーンを止めさせようとした」と付け加えた。アクアマン」の女優は、デップが彼女をハリウッドで不要な存在にすると脅したと主張した。
「ジョニーは、私を破滅させると言ったわ。誰も私に触れないと…誰も私と二度と仕事をしないだろうと。彼は私のキャリアを台無しにするだろうということです」。
■ハード、ワシントン・ポストのコラムは「すべての言葉は真実です」
デップは、ハードが2018年のワシントン・ポストのコラムで、何年にもわたる身体的虐待に耐えたと主張していることに対して名誉棄損で500万ドル(約65億円)の損害賠償を求めて訴訟を起こした。デップは、DV疑惑が彼のキャリアを傷つけたと主張し、自身は虐待したことはなく虐待者はハードだったと主張している。
そして名前は出していないがコラムはデップのことを指しているとのデップ側に主張に
「ジョニーのことではありません。ジョニーのことだと思ったのは、ジョニーだけ。それは私についてのことです。私に何が起こったかについてです」と反論した。
「この論説の中で、間違っていることがあるとすれば、それは何ですか?」とハードの弁護士エレイン・ブレデホフトが質問したのに対して「何もありませんすべての言葉は真実です」と答えた。そして、「圧倒的な証拠、つまり真実はデップの側にはないのです。デップの弁護士が避けると思われるのは、この裁判の中心的な問題です。アンバーやどの女性にも、言論の自由という憲法修正第一条の権利があるかどうかです」と広報担当者は付け加えた。
■ハード「私の妹がタンポンのアプリケーターでコカインを吸うことを教えた」
ハードは、彼女の妹がデップにタンポンのアプリケーターでコカインを吸引する方法を教えたと証言した。
ハードはまた、何度か気絶しているデップを撮ったという写真についても質問された。それは後に友人に送られ、「オピオイド・ジョニー」と表現している。その写真の中には、アイスクリームを塗られて気絶しているデップの写真も含まれている。ハードはデップが中毒であることに気づかせようとしただけだと主張した。またデップがコカインを吸引している写真を持っているかと聞かれ「吸引中の写真は持っていない」と答えた。
■デップのDV「それは拷問です。精神的にとても苦しいです」
2014年のメットガラの後、デップが彼女の鼻を折ったかもしれないという主張するハードに対して、デップの弁護士は、彼女が怪我をしていないことを示す写真を見せ「あなたの鼻は、この写真のどれにも怪我をしているようには見えませんが?」と追及したがハードは「私は化粧をしていて、化粧は腫れを隠すものでしょう?」と答えた。
ハードはデップのDVについて「私には、私が経験した最悪のこと、辛い思い出、辛うじて生き延びたのです。それは拷問です。精神的にとても苦しいです」と語り「私はただ、彼に一人にしてほしかったのです。私は自分の人生を歩みたかったのに、彼はそうさせてくれなかったのです。私は前に進みたいのですジョニーにも前に進んで欲しい。」と訴えた。
■「ジョニーを守ろうとしたが彼はその逆を行った」
ハードは、機能不全に陥った結婚生活が人目に触れないようにすることでデップを守ろうとしたと証言した。「私は彼を守ろうとしたのに彼はその逆を行ったのです」と述べた。
陪審員たちは、2016年に行われたデップとハードの電話の音声記録を聞いたが、その中で彼女は「嘘つきで金目当て」と呼ばれていた。「私は何一つ嘘をついていないし、あなたのお金を狙っているわけでもない」と彼女はテープの中で言っている。
ハードは化粧の仕方について質問され、デップがつけたとされるあざをどのように隠したかについて説明した。この女優は証言台で色補正キットを手に取り、カバーのルーティンの一部としてこのようなものを使っていると述べた。
「私はいつも化粧をします。私は顔にあざをつけてロサンゼルスを歩くつもりはないです」。
陪審員たちは、2016年5月にハードがデップに対する一時的接近禁止命令を申請した日にロサンゼルスの裁判所で撮影された顔にあざのようなものがあるハードの有名な写真を見せられた。
デップはその日、ハードが化粧であざを塗った(作った)と非難しているが、彼女はその主張を否定した。
「私はこの関係をうまくいかせようと懸命に働いていたがそれは崩壊していた。私は彼と別れなければならないと思った。そうしないと生きていけないと思いました。暴力はもはや普通であり、例外ではなかった」と証言した。
涙を流しながら、ハードは離婚の決断を「とてもつらかったけれど、やらなければならないと思った」と語った。ハードは「ジョニーをとても愛していた」としながらも、自分にとって唯一の出口は彼と別れることだと感じていた」と繰り返した。「もし私が(離婚)しなければ、私はおそらく文字通り生き残ることはないだろうことを知っていた。私はとても怖かった」と訴えた。
■「顔にあざ写真」の詳細を証言
ハードは、2016年5月にデップに襲われたとされる事件の後にロサンゼルスのアパートに警官が呼ばれたとき、彼を犯人として告発することを拒否したと話した。「私は彼らにジョニーを逮捕してほしくなかった。私はただ、協力を拒否しただけです」と述べた。
翌日、デップはハードにメールを送り、ペントハウスで友人に仕事をさせている彼女を「恥知らず」だと罵倒した。そして、離婚の話を持ち出したという。「私はうまくやろうとしたのに、あなたはますます甘やかされた子供になってしまった」とメールを送ってきたという。
「これはジョニーが電話を投げつけた後の私の顔です」とアンバー・ハードは証言し、2016年5月にジョニー・デップに襲われたとされる後に友人が撮ったという数枚の写真に言及した。法廷に展示された画像には、さまざまな角度から見たハードの右頬に大きな赤いあざが写っていた。
ハードは、友人である作家でLGBTQ活動家のiO・ティレット・ライト(36)に電話をかけ、彼をスピーカーに立たせた。ライトはハードに言った。「アンバー、家から出て行け。君は安全じゃないんだ」と言ったという。デップはスピーカーフォンでライトの声を聞くと、階段を駆け下りてきて電話をつかみ、電話の向こうの相手に向かって「俺の女とやりたいんだろ?」と叫んだという。
デップはその後、携帯電話を手に取り、彼女の顔に向けて投げつけ、目の周りを直撃したという。デップはその後、彼女をなじり「ああ、殴っちゃったか」と言ったという。その後、デップは彼女の頭を「叩き」、ソファーから引きずり下ろし、彼女の髪を引っ張りながら「今度はどれだけひどい目に遭わせたか見せてみろ」と彼女を嘲ったという。
その時、彼女の親友のラケルという女性が家に入り、彼女に駆け寄り、デップから彼女を体でかばい、「ジョニー、だめよ」と言いながら、手のひらを彼の胸に当てて言ったと述べた。
■「デップに恥骨を掴まれ、『男らしくタフになりたいか』と言われた」
2016年4月のハードの30歳の誕生日に行われた残忍なケンカで、デップは彼女の髪を掴み、彼女の体を使ってテーブルから品物を叩き落としたという。「私は彼を撃退しようとしたことを覚えています」とハードは語った。反目している2人はその後、寝室に戻り、そこでまた押し合いが続いたデップはその後、ハードの恥骨をつかんだという。「彼は私を押し倒して『そんなにタフになりたいのか?男のようにタフになりたいのか』と言われました」と主張した。しばらくして「疲れ果てて泣いたのを覚えている」と語った。
その夜、デップが家を飛び出すとき彼女に向かって「ハッピー・ファッキン・バースデー!」と叫んだと、ハードは回想している。
4月21日にディナーパーティーの予定があり、デップにも来てほしかったが、彼は来なかったといい、ハードは動揺した。
その後、帰宅したデップは、ハードが自分に不満を持っていることに気づくと、口喧嘩になり、肉体関係に発展し、デップは寝室から妻が出るのを邪魔したと言われています。
その後の押し問答で、デップはシャンパンのマグナムボトルを掴み、彼女に投げつけたと主張した。そのボトルは彼女が愛用していた絵画を貫通し、キャンバスに巨大な穴が空いたという。
衝突は寝室の外でも続き、デップはハードの携帯電話を拾い上げ、開いた窓から下の通りに投げ捨てたという。ハードはその後、デップの携帯電話を掴み、同様に窓から投げ捨てたことを認めた。
ハードがジェームズ・フランコとのテレビ企画を考えていると話したところ、「地獄の1週間が始まった。彼は私を嘘つき、売春婦と呼んだ」と語った。
また、デップはハードが映画「ロンドン・フィールズ」(2018年)に出演したことを不満に思っていたと証言。同作品のセックスシーンのせいだとも語った。ハードによると、2人はフランスのシャトーに滞在中、映画の試写を観たという。その際、デップが彼女のボディダブルがセックスシーンを演じているのを見たとき、彼女の顔を叩き、顎を殴ったという。「私はこの古い教会の家具に飛ばされたわ」と語り、この暴行で脳震とうを起こしたと思ったと付け加えた。
デップはケンカの最中、血を抜くために体を切ったり、タバコを自分にかけたり、タバコをハードにちらつかせたりしていたという。
■「イーロン・マスクは本物の紳士だった」
ハード、2016年のメットガラで「本物の紳士」イーロン・マスクに会ったと語った。
誕生日での乱闘騒ぎをきっかけに、ハードはデップと1ヶ月間連絡を取っていなかったという。しかし2016年5月、ラルフ・ローレンのゲストとしてメットガラに一緒に出席することになったため、2人は再会した。
レッドカーペットに立つのを待っている間、ハードはテスラおよびスペースXの創業者イーロン・マスク氏(50)の隣に立っていることに気づいたが、最初は誰だかわからなかったと語った。「(マスク氏は)母親と一緒に来ていた。彼は、私たちが以前会ったことがあることを思い出させてくれた。彼は本当の紳士のように思えた。彼は本当に素敵でした」と語り。マスク氏とは最終的に「友達になった」と述べた。
■ハードが「和解金」を慈善団体に寄付していなかったことを認める
ハードは700万ドル(約9億1000万円)の離婚和解金を慈善団体に寄付するという誓約を実際には果たしていないことを認めた。
「私は "誓約 "と "寄付 "を同義的に使っています」とハードは証言した。デップ弁護士のカミーユ・ヴァスケスは、「私はそうではないと思います」と反論した。
ハードは700万ドルの和解金を米国自由人権協会とカリフォルニア州の小児病院に分配すると言っていた。和解金の「全額(の寄付)を誓約」し、その約束を「完全に守る」つもりであると証言した。しかし、「ジョニーが私を訴えたのでそれを支払っていない」と主張した。
今週末にはデップが再び証言台にたち、エレン・バーキンやハードの妹ホイットニー・ヘンリケスの証言も行われる。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。判決は「サン」の記事は「おおむね事実」として名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。