アンバー・ハード、ジョニー・デップのファンから「お前のベビーを電子レンジに入れる」と脅迫された PTSDの詳細も証言

(2022年5月27日22:30)

アンバー・ハード、ジョニー・デップのファンから「お前のベビーを電子レンジに入れる」と脅迫された PTSDの詳細も証言
証言するハード㊧とヴァスケス弁護士(中央の証言台)。右端がデップ(Twitter/@CourtTV)

ジョニー・デップ(58)とアンバー・ハード(36)の名誉棄損裁判で26日(現地時間)、ハードが証言して、ジョニー・デップのファンから「お前のベビーを電子レンジに入れる」と脅迫されたなどと訴えた。

米サイト「TooFab」によると、ハードは自身の代理人弁護士の質問に答えて、「私は毎日、嫌がらせを受け、屈辱を受け、脅されています…この法廷に入り、ここに座り、世界の人々の前で、私の人生の最悪の部分、私が生きてきた事が、私を辱めるために使われているのです」などと訴えた。

「人々は私を殺したいと思っていて、毎日そう言ってきます。また私のベビーを電子レンジに入れたいと言われました」といい、「ジョニーは、もし私が彼のもとを去ったら、生きている限り毎日彼のことを考えさせると脅したのです」と主張した。

さらに、デップの脅迫が現在の彼女に与えた影響について尋ねられ、「手が震え、叫んで目が覚めます」と声を震わせた。そして「私はトラウマと私に与えられたダメージと共に生きていかなければなりません」と訴えた。

「私の友達は、私を怖がらせない方法、私に触れない方法、私を驚かせない方法について、一連の暗黙のルールを持って生きていかなければならないのです。親しい人には、私にどう接するか、どう触っていいかというルールがあります」という。

「医者や医療関係者、婦人科医にもルールがあります。パニック発作やトラウマを再現するような出来事を起こさないために、私や友人が守らなければならないルールを決めて生活しています」と述べた。

ハードは、「アクアマン」の続編「アクアマン アンド・ザ・ロスト・キングダム」の戦闘シーンのトレーニング中に、何かが引き金となってパニック発作に陥り、スタッフが対処しなければならなかったと主張した。

「私はこの法廷に座って鼻で笑っているわけではありません。私はこの法廷に座って笑ったり、微笑んだり、悪口を言ったりしていません。これは恐ろしいことです。これは苦痛です。どんな人間にとっても屈辱的なことなのです」と語った。
「それを忘れるのは簡単かもしれません。でも私は人間です。ジョニーがそれは私にふさわしいと約束しても、私はこれに値しないのです。私は前に進みたいのです」と述べた。

■ハード「デップが自分を潰すキャンペーンを何百万人もの人達に対して行っている」

ハードはデップが自分を潰すキャンペーンを何百万人もの人達に対して行っていると非難し、これに対してデップの代理人弁護士カミーユ・ヴァスケスは憶測に過ぎないとして発言の削除を申し立てたが判事は却下した。

この試練が彼女のチャリティー活動にどう影響したかを問われたハードは、シャノン・カリー博士の「ハードはこれを簡単に実行できた」という証言に反撃し、痛みやトラウマをポジティブな行動に転換させたと主張した。
「私は聖人ではありませんし、自分を聖人として見せようともしていません、皆さんもご存知の通りです。でも、自分が生きてきたことを使って、他の人たちを擁護したり、こうした問題に光を当てたり、自分が持っているような声をプラットフォームを持っていない人たちに与えることができることに、安堵感を覚えています」と述べた。

彼女は、攻撃や脅迫に耐えなければならないため、今ではキャリアを持つことも、人々に自分と付き合ってもらうことさえできないといい、裁判が始まって以来、何千件もの「死の脅迫」を受けたと主張した。

「暴行を受けたという私の証言を馬鹿にする人たち、からかう人たち…」と声を荒げて言い、「苦しくて、辛くて、今までで一番屈辱的な経験でした。誰もこんな目に遭わないことを望みます」と訴えた。

「ジョニーが私を1人にしてくれることだけを望みます。私はただ、彼に一人にしてもらいたいのです。もう何年もそう言ってきたし、2020年以降はそうしてくれると思っていたんだけど…」とハード。

最後に裁判が終わった後、何を取り戻したいかと聞かれ、彼女は「自分の声」と言い 「私には自分の話をする権利があります。私に起こったことを言う権利があり、自分の声と名前を持つ権利があります。彼はそれを限りなく奪ったのです」と述べた。
「私にはアメリカ人として、自分に起こったことを話す権利があり、自分の物語と真実を自分のものにする権利がある。私はその権利を持っています。私は自分の声を取り戻したいと思っています。それが私の望みであり、(裁判の)初日からそう言ってきました」という。

■デップの代理人弁護士がハードを追求「あなたの嘘は何度も世間に明らかになっていますよね?」
その後、デップの弁護士カミーユ・ヴァスケスの反対尋問が行われた。彼女は法廷でデップを派手に抱きしめるのを写真に撮られるなど親密関係が報じられた弁護士だ。
ヴァスケスは冒頭で「あなたの嘘は何度も世間に明らかになっていますよね?」と質問し、ハードはこれを否定した。

さらに、ハードの証言と矛盾する証言をした数人のデップ側の証人を挙げて、「こんなに多くの人が現れて、彼の弁護をしてくれるとは思わなかった」とハードを挑発した。

ハードは、「パワフルな元夫を応援する人たちがぞろぞろ出てくることは十分予想していた」と反撃して、「ジョニー・デップのショーに巻き込まれた数多くの人たちが、たくさんのことを言うのを聞いた」と語った。

ヴァスケスは、ハードはデップがヒックスビルのトレーラーを「めちゃくちゃにした」と証言したが、マネージャーは照明器具1つ62ドル(約8000円)相当の損傷があっただけだとと証言したことを指摘した。

ハードは、モーガン・ナイト(マネージャー)はデップに有利なように見たことをまとめただけだと反論。バスケスは「マネージャーは宣誓して嘘をついていると非難しているのか」と質問するなど応酬が続いた。。

ヴァスケスは、顔にあざができた写真が撮影された翌日にラクエル・ペニントンと笑っている写真をハードに見せた。そこにはあざがあるようには見えなかった。

ハードは「これはいつ撮られたものなのかわからないわ。それに、私は外にいるときは明らかに化粧をしていましたから…」と答えた。

■ハード「彼はとてもパワフルな男で、人々はパワフルな男の機嫌をとるのが大好きなんです」

ヴァスケスは次に、ハードが以前の証言で、デップが当時交際していたスーパーモデルのケイト・モスを階段から突き落としたという噂を、モスが否定したことを挙げた。
「モスさんがそんなことはなかったと証言するとは思っていなかったんでしょう?」 とヴァスケス。
ハードは「それは間違いです。ジョニーを支持する人がぞろぞろ出てくることは、この法廷を見れば明らかなことです」ハードは反論した。
「つまり、モスさんはデップさんのために証言するためにわざわざ出てくる必要があったと?」 バスケスは信じられないように尋ねた。

「90年代の前半にいた人なら誰でもその噂を知っていました。もちろん、暴力的な夫が私に殴りかかるだけでなく、突然妹に殴りかかったとき、私の頭の中にはそのことがよぎった。もちろん、そのことを考えたわ」とハード。
「私は彼女が現れることを期待していなかったし、そんなことはどうでもいいこと。あの時、階段で、(デップが)妹を階段から突き落として殺すと信じたことは変わりません」"

「彼のために、どれだけの人が出てきて、何を言ってもいいということは知っています」 とハードは続けた。「それが彼のパワーなのです。だから私はこのコラムを書いたの。私はその現象について話したのです。彼はとてもパワフルな男で、人々はパワフルな男の機嫌をとるのが大好きなんです」と語った。

「偽証罪で服役するリスクは?」とヴァスケスが口をはさむと「私は、このようなことをする人たちを何度も見てきました」とハード。「それが私がコラムを書いた理由です」と述べた。

ヴァスケスは「まさか(デップの友人であるアイザック)バルーチが、あなたの嘘でデップさんや他の多くの人を苦しめた後、デップさんのために泣くとは思わなかったでしょう?」 というと、「アイザックに共感したのは、彼と私だけがこの法廷で泣いたからです…」とアンバーは言い始めると、ヴァスケスは「これ以上の質問はありません」と切り上げ、ハードがまだ話しているのを残して反対尋問を打ち切ったという。

その後ハードは怪我をしたフリや嘘をついたことを否定し、デップから身体的、言語的、感情的、心理的虐待を受けたと改めて主張した。

「ジョニーは、私を破滅させると約束したんです。私のキャリアを台無しにし、私の人生を奪い、死が唯一の逃げ道だと。もし私が出ていったら、彼は私にこうするのです。毎日、彼のことを考えるようになると」とハード。
「彼は世界的な屈辱を約束した。あのテキスト(元マネジャーに送ったメール)を見たでしょう。彼ができなかったことですが。不満のある従業員を『紫のスポット』に招待して『私のたるんだ尻を治す』…あの頃、彼が求めた復讐は、個人としてできることだったんです。スタジオに電話して、私をクビにさせようとした。私の仕事を妨害しようとした」と訴えた。

「それは、私が今生きていることの延長線上にあるものです。この法廷にいるのは…そして彼が私を引きずり出して同じことを繰り返した別の法廷も…私たちの関係の中で受けた暴力や虐待の反響に過ぎません。私を解雇しようとするキャンペーン、私のキャリアを潰そうとする妨害、私に恥をかかせるために彼が行った脅迫が、この6週間皆さんの前でリアルタイムに、そしてここにカメラがある以上全世界に向けて行われているのです」と訴えた。

4月11日(現地時間)にスタートしたジョニー・デップVSアンバー・ハードの名誉棄損裁判は27日(現地時間)に結審して、陪審員が両者の訴訟について審議し評決を下す。

■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過

2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。

2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。

その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。

2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。

2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。

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